「仕事、辞めたい!」。そう思っている人は、いつの時代にも多いものだ。転職願望しかり。後先考えずの退職しかり。そしてこういう人たちは、覚悟が決まるとこれまでになかった行動を取るようになる。
仕事を辞めるなんて、気持ち一つって部分が大きいわけだし、その分気持ちが固まると行動にも出やすい。(文:松本ミゾレ)
いきなり人間関係に頓着がなくなったら、そろそろ退職?
2ちゃんねるに先日、「あっこいつ会社辞めるなって奴の行動」というスレッドが立った。スレ主はその一例として「周りと異常に距離を置き始める」と挙げている。
例えば、退職の決意を固めるまでは面白くもない飲み会に付き合っていたけど、辞めると決めた以上はもう関係なくなる。だから、飲み会に誘われても断るって人は見たことがある。距離を置くってのは、そういうことも含めての、よくある行動かもしれない。
あとは休憩時間のなれ合いに参加しなくなったり、職場でのコミュニケーション自体を敬遠したりなんてのも、この範疇に含まれるだろう。もうすぐ去る職場で、無駄な人間関係を構築したり、維持したりするのは無意味だしね。
スレッド自体はそこまで伸びてないんだけど、その分「もうすぐ会社を辞めるやつ」についての言及は濃密。いくつか書き込まれた意見を引用していきたい。
「機密情報を自分のメールアドレスに送る」
「机の上の私物が減ってる」
「定時で帰る」
「珍しく有給を取る」
「急に会社の愚痴を言わなくなる」
どれも“あるある”に感じられる。特に「急に会社の愚痴を言わなくなる」なんて極地ではないだろうか。
会社への文句が多い人って、口では「いずれ辞めてやる」みたいなことは言いがちだけど、意外とそのまま居座る人も多い。でも、辞めると決めたら、もう出て行く会社に対しての希望も不満も関係ないステージに上がるので、そんなことを言う頻度も減ってしまう。次の職場のことで頭もいっぱいになるだろうし。
つまり、愚痴ばっかり言われている職場はまだマシってことかも。本当に人材に見切りを付けられたら、有能な労働者から順番に愚痴らなくなり、そのまま逃げ出して行くんだから。企業にしてみれば、愚痴られているうちはセーフってことなのかもしれない。まあ、それを放置していれば、結局は人材流出につながっちゃうわけだけど。