会社内で朝礼が行われること自体は珍しくない。簡単な挨拶や業務上必要な情報を共有して終了することが多いと思うが、ブラック企業の朝礼は雰囲気が違うらしい。
事務・管理の30代女性は前職で、右も左もわからない新人だったにもかかわらず、現場管理を一手に任され、失敗。「その失敗をネタに従業員の前で毎朝吊るし上げられていました」と明かしている。ほかのブラック企業の朝礼やモーニングルーティンも見て行こう。(文:林加奈)
「8時始業なのに7時前の出社と社内清掃を入社後に命令された」
営業職の40代男性は、過去の勤務先でのモーニングルーティンを次のように語る。
「就業開始は8時30分からなのに、毎朝7時に朝礼。社長が30分から1時間話す。気まぐれなので6時40分くらいから始まることもあり、皆6時30分頃には出社。もちろん残業代はつかない。会議も朝6時30分からとか普通にある。さらに、社長が満足する内容になるまで何度もやり直し」
男性は当時の会社の姿勢について「まったく顧客の方を向いていない」といい、「自分は社長が嫌で会社を辞めました」と振り返っている。
同じように長い朝礼を経験しているのは30代男性。「8時始業なのに7時前の出社と社内清掃を入社後に命令された。毎日の全体朝礼が1時間、さらに部署別の朝礼が15分、そして課の朝礼が15分。そのうえ、毎週金曜日は朝礼後に社外の草むしりが30分……小学校かよ」(企画・マーケティング)と呆れている。
「社長や幹部が新興宗教の信者。毎朝朝礼で宗教の教えを唱和させられた」
40代男性が勤務する会社では、出社直後にやらなければならないことが多く、なかなか勤務を始められない。男性は
「勤務時間前の事務所掃除は20分前から。そのあと朝礼でよくわからない本を読まされ、理解に苦しむ社是を全員で唱和し、社長のパワハラ発言を聞いて、やっと勤務がスタート」(技能工・設備・運輸)
と明かしている。客観的に見ると、まるで洗脳に近い。30代女性も勤務先について「一族経営の会社で、社長を筆頭に幹部が全員新興宗教に入信し、社員にも強要していた」と告白する。
「早朝のセミナーに参加させられたり、『ガンが治る』とかいう水やお札を給料から天引きで買わされたりした。毎日朝礼で繰り返し宗教の教えを唱和させられ、どんどん洗脳されていくのを見ているのは恐怖でした」(化学・食品・医薬品)
と実体験を明かしている。仕事に無関係な朝礼は、従業員にとって迷惑でしかないだろう。
※キャリコネニュースでは引き続き「ブラック企業経験談」のほか「電話対応が苦手な人、苦手だった人」や「努力は必ず報われる」?などのアンケートを募集しています。