女性部下のマネジメント、上司は”察してちゃん”ではダメ 月に1回1時間ではなく1日5分のコミュニケーション機会を設けよう | キャリコネニュース
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女性部下のマネジメント、上司は”察してちゃん”ではダメ 月に1回1時間ではなく1日5分のコミュニケーション機会を設けよう

信頼関係を構築するには

信頼関係を構築するには

“女性35歳限界説”という言葉を聞いたことがありますか? 女性は35歳を機に転職成功率が下がる、という転職市場での定説です。特に未経験の業職種だと難しいと言われています。企業側としては、仕事の進め方や給与などの兼ね合いから、他の企業の色に染まっていない20代の人材を求めるケースが多いからです。

ただ最近では、この通説を打ち破るようなデータや動向も出ており、転職の常識に変化の兆しが見えはじめています。とは言うものの「女性の身体」という物理的な問題はまた別の話です。

仕事、結婚などのあらゆる物事の中で、唯一タイムリミットがあるのが出産です。35歳以上の初産婦は高齢出産となります。最近では医療の発達もあり、40歳を超えて出産する女性もいますが、やはりリスクも大きくなります。だからこそ”35歳”というのは、女性においての一つの節目であるということは事実です。

でも、人生100年時代。そう考えると、女性を年齢で区切り、能力を過小評価したり、マネジメントを放棄したりするのは間違いではないでしょうか。「女性と共に働く」とはどういうことか、女性のマネジメントについてお伝えします。(文:株式会社ニット 広報 小澤美佳)

ポイントは「コミュニケーション頻度」「女性特有の体調不良に配慮」

大まかではありますが、女性には「仕事の有無」×「既婚or未婚」×「子ありor子なし」の組み合わせ別で全12通りの選択があり、男性以上に働き方の選択肢が多いと考えています。企業側やマネジメント層は女性のキャリアや生き方に多様性があることを意識してください。

もちろん男性もこの分類に当てはまりますが、女性は子どもを出産するまでの妊娠期間や出産後の体力回復といった物理的な身体の負担があります。加えて、家事・育児に関してはまだまだ女性の役割という概念が強いのも事実です。

私は新入社員からベテラン社員までマネジメントをしてきました。個人の性格によるところもありますが、女性特有の配慮が必要であることを痛感してきました。ポイントは大きく2つです。

1つ目は「コミュニケーションの頻度・内容」。女性の場合、1か月に1時間ガッツリ話しあうというより、毎日5分だけでもコミュニケーションをとる方が信頼関係の構築に繋がる傾向にあります。

また、些細なことでも褒め、感謝の気持ちを伝えることも大切です。これをするかしないかでモチベーションアップに大きく影響します。特にテレワークだとコミュニケーションの機会は減りがちです。上司は「自分の気持を察して」ではなく、意識してしっかり伝えてください。

2つ目は「女性ならではの体調不良に配慮が必要」ということ。月に1度の生理でかなり体調不良になる人も多く、薬を飲んでも辛い人もいます。また、妊娠中の方はつわりがなかったとしても、お腹が大きいまま働くこと自体がそもそも大変です。

このように、女性には”自分でコントロールできない身体の不調”があることを理解してください。テレワークの場合でも、体調不良の際には業務量を調整するなど配慮が必要です。

「私なんて……」と断られても、複数回お願いしてみては

多くの人をマネジメントする中で”女性あるある”だなと思うのが、一度は断るということ。リーダーなど責任のある仕事をお願いしようと打診して「いやいや、私なんて……」と断られたけど、複数回お願いしたら「そこまで言ってもらえるなら!」と了承してもらえた経験はありませんか。

なので、一度断られても、複数回お願いしてみてください。というのも最初は自分でも本当にやれるのか自信が持てていない場合もあります。お願いする時は「あなたなら出来ると思っている」「あなたに期待している」ということを言葉にしてあげてください。

そうすると、「上司がそういってくれるのであれば出来るかも」「やってみようかな」など、気持ちをセットできるようになります。そして、腹を括った女性は、相当強いです。そのようにパワーアップした女性を何人も見てきました。

期待している女性には、その期待を明確に言葉にしてあげることが大事です。思っていることを言葉にして届けることで、初めて相手の心に伝わります。「女性と働くこと」に対して臆することなく、前向きに向き合ってみてください。

著者近影

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【プロフィール】小澤美佳

新卒でリクルート入社。採用領域の営業、営業マネージャーを経て、リクナビ副編集長として数多くの大学で講演実施。採用、評価、育成、組織風土醸成など幅広くHR業務に従事。中米ベリーズへ単身移住・起業。その後、ニットに入社し、営業・人事を経て、広報。オンラインファシリテーターとしても活動中。

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