嫌なことから逃げるのは悪いこと?「人付き合いが嫌だから在宅ワーカー」「自衛みたいなもの」
生きていると何度も逃げ出したくなるような困難に遭遇する。だが、その度に逃げていては成長できない。それどころか逃げ癖がついてしまうと、充実した人生を送ることが難しくなるだろう。ガールズちゃんねるに5月16日、「嫌な事から逃げて生きてる人」というトピックが立った。
「もう何度も転職してる。30過ぎてるのにいつまで経っても落ち着かない」
「週4勤務ですが仕事の上司が嫌すぎてここ最近週2~3しか行けてないです。給料も減るのに何してんだろうと自己嫌悪になってます」
自身の逃げ癖から自己嫌悪に陥っている人は多い。逃げることに慣れてしまうと成功体験を積むことができず、一向に自信がつかないため逃げ癖を克服することができなくなる。さらに逃げたことを自分で責めてしまうため、ますます気分が後ろ向きになってしまう。(文:石川祐介)
「みんなもつらい」と言ってはいけない
周囲から咎められるケースは珍しくない。
「体の病気が辛いけど、ある人に『それを言い訳にして逃げるのやめなさい。みんな辛くても向き合ってるんです』って言われて泣いた」
「我慢」「挑戦」は一般に美徳とされるため、逃げ癖について相談すると「みんな大変」「自分だけ被害者面するな」といった厳しい言葉を口にする人は一定数いる。”逃げること”はネガティブに捉えられており、気軽に相談できない空気感が蔓延していることが、ますます逃げ癖のある人を追い詰めているのかもしれない。
中には「親戚付き合いとかママ友とか考えるだけでめんどくさくて結婚からも出産からも逃げてる。アラサー女は結婚したいって人ばかりみたいな風潮やめてほしい」と世間の当たり前から逃げている声も。多様性という言葉を耳にするようになって久しいが、いまだに「こうすべき」という圧力はいたるところに存在する。”逃げる”という選択肢も多様性として受け入れられてほしい。
逃げることは防衛本能
逃げたおかげでストレスなく生活している人もいる。
「人と関わるのが苦痛すぎて在宅ワークに逃げました。給料安くてカツカツだけど、とりあえず生きてるしヨシ」
逃げずに頑張っていると心が病んでしまうリスクがある。人間には得手不得手があるのだから、自分が逃げなくても良い居場所を見つけるために逃げ続けても良いだろう。
「自分のペースで生きてるだけであって、それは自衛みたいなものだから『逃げ』ではないと思う」
そもそも、逃げることは一種の防衛本能であり、危機を察知したから「逃げたい」と頭に浮かぶのではないか。ある程度辛抱することも大切だが、「嫌なら逃げて良い」と開き直って、自分の心の声に従っても良いように思える。