キャリコネニュース読者の大阪府に住む40代後半女性は、編集部に「ここで読む記事には、苦しいことを訴える方が多いので、税金の恩恵にあやかった例も紹介したい」と投稿を寄せてくれた。(文:福岡ちはや)
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「私立高校進学は助成金がなければできない選択でした」
女性の現在の世帯年収は850万円。その内訳と家族構成は「夫46歳年収600万円、妻年収250万円。子は21歳社会人、19歳大学1年生、17歳高校2年生、小学生の4人」と明かし、半生を振り返る。
「私たち夫婦は高校の同級生で、若くして結婚しました。20年前の当時は、妻は専業主婦、育児の手が離れたらパートというのが一般的な時代。育児に追われ余裕もなく、生活もカツカツで、ようやく妻がパートを増やせそうな矢先に4人目を授かりました。一から育児に追われるなか、上の子たちは中学校、高校と待ったなし。自治体の就学支援金など公費にずいぶん助けていただきました。『生きていくのに精一杯だから、高校の先は基本的に奨学金で進学すると思って進路を考えるように』と言って(子どもたちを)育てました」
カツカツの生活だったものの、公的助成のおかげで私立高校への進学もかなった。
「子が塾に通う余裕はなかったのですが、部活動に思いきり青春を捧げたい思いから私立高校を選択。私学助成金がなければできない選択でした。私学は頑張った分、さまざまな面で待遇が手厚く、指定校推薦で大学進学も決まりました。3番目の子の現役高校生はスポーツ特待。過酷な毎日だけど、得るものが多く充実している」
女性は子どもたちの将来を思いつつ、税金の恩恵を受けられたことへの感謝を綴っている。
「今の時代は奨学金を学費に充てて大学へ行く子も大変多い。コロナで就職がどうなるかわからない。手に職、資格、いろんな可能性を考えながら、日々たくましく、笑顔で、なおかつ思いやりをもって生きていくことが大切。我が家は貧しいながらそうして、寄り添いながら生きてきた。税金の恩恵に最大限にあやかりながら、感情豊かに次世代をたくましく生きていける人材に育っている」
「現在、夫も管理職になり、妻は正社員の職を得て、4人目は小学生。家計は安定するようになりました。まだ40代、育児も道半ば。これからしっかり税金を納めて社会に恩返ししたい」