職場環境が良好であることは、会社の業績にも繋がっているかもしれない。「テレホンアポイントを取るゴルフ場会員権販売の会社」を6か月で辞めた50代後半の男性(東京都/設備・交通・運輸/正社員・職員/年収800万円)は、中途入社した職場のブラックぶりをこう綴る。
「3か月経って有休が認められた後に親戚の結婚式があり『有休で出席したい』と申し出たら 『招待状の提出』を求められました」
つまり「証拠を出せ」というわけだ。(文:永本かおり)
診断書の提出を強要し「ここまで来れるなら働け」
親戚の結婚式で招待状は貰っていなかったが、「仕方なく送ってもらい提出」したという。 またその後、祖母の葬儀があったときのこと。
「忌引きを申し出たら 『会葬御礼を持ってこい』と言われました」
と、ここでも証拠の提出を求められた。そもそも有給休暇は労働者の権利だ。私用にいちいち証明書を提出させるのは度が過ぎているのではないか。
ただ、これには会社側にも理由があったようだ。「以前勤めていた人が『結婚式』『葬儀』を連発してサボっていた事から」この様な手続きを踏むようになったという。
病欠においても認められるまでの道のりは険しく、「会社の近くにある指定病院で診察を受けなければ休めない」という。そのため、
「たとえインフルエンザに罹っても自宅から何時間もかけて会社近くの指定病院に来て診察を受けなければならず、その結果を会社に来て報告、その上で社長が休んで良いかどうかを判断」
という面倒過ぎる行程を経てやっと決まる。社員をまったく信用していないにもほどがある。場合によっては、「ここまで来れるなら働け」と言われることもあったという。
男性は、会社の理不尽過ぎる対応を目の当たりにし、
「こんなブラックな会社はヤバいと思い辞めました。風の噂では、倒産したと聞いてます。 辞めて正解だったと思います」
と、自分を信じて行動したことに満足していた。
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