吉祥寺、中目黒も――実際に住んでみてわかった「住みたい街」のがっかりポイント | キャリコネニュース - Page 2
おかげさまで9周年 メルマガ読者数
65万人以上!

吉祥寺、中目黒も――実際に住んでみてわかった「住みたい街」のがっかりポイント

吉祥寺の魅力はまず、首都圏最強とも目される交通アクセスの良さ。始発駅である京王井の頭線に加え、JR総武線、東京メトロ東西線も隣駅の三鷹始発のため、ラッシュ時でも比較的座りやすい。

吉祥寺駅前

吉祥寺駅前

さらにヨドバシ裏の風俗街から公園まで、街がコンパクトにまとまっており、老若男女にとって住みやすい。お店も高級店から激安店まで実に懐が深い。2020年を目処にした再開発で東八道路の拡幅工事も行われ、ネックだった車移動の利便性も向上する見込みだ。

そのポテンシャルは高く、吉祥寺ブランドにこだわり引越しを繰り返す層も未だ一定数いるようだが、駅近2LDKなら15万円は下らないブランド力を背景に、バスで駅まで20分といった、吉祥寺とは到底言えないような”詐称地域”まで存在する。

吉祥寺サンロード商店街はダイヤ街に比べ広めのアーケード。全体的に建物も大きい

吉祥寺サンロード商店街はダイヤ街に比べ広めのアーケード。全体的に建物も大きい

その路線バスの充実度も吉祥寺の魅力だが、利用者の多さから朝のラッシュ時などは乗車拒否されることもあるという。また三鷹市・武蔵野市ともに市役所が駅から遠く、40リットル10枚で800円の指定ゴミ袋もボディブローのように家計を圧迫する。

子育て世代は吉祥寺駅でも、住民税の納付率が高く、小中一貫教育など教育施策に熱心な三鷹市側や隣駅の三鷹駅に流れる傾向も。

■高級店ばかりでパフォーマンスは微妙 中目黒

依然として人気が高い中目黒

依然として人気が高い中目黒

東急東横線はハイセンスでお洒落な路線のイメージが強いが、その代表格とも言える駅が中目黒駅だろう。しかし、そのハイソな土地柄に起因する不便さがつきまとう。

どんな時間帯でもタクシーを拾いやすく、高級車が行き交う

どんな時間帯でもタクシーを拾いやすく、高級車が行き交う

とにかく飲食店やスーパーなど物価が高い。スーパーに珍しい洋酒やスパイスなどが売っており確かに楽しいのだが、値段は隣の三軒茶屋などと比べると随分高い気がしてしまう。

お店に入ればビール一杯で1000円近くする店もザラだ。住民には単身の若い会社員も多いが、せっかくのお洒落で美味しい店も、夕食に一人で気軽に入れるようなお店となると少なく、結局、松屋や大戸屋といった数店のチェーン店で済ませる人も多いのだとか。一般的な価格帯のお店やスーパーもあるにはあるが、街のパフォーマンスとしてはやはり疑問符がつく。

「芸能人をよく見かける」「ガールズバーが増えた」といった住民の証言も

「芸能人をよく見かける」「ガールズバーが増えた」といった住民の証言も

それでも物価高をもろともしない層にとっては住みやすいとされているが、空き巣やひったくり被害も少なくない。渋谷など繁華街が近く、車移動の利便性が高いなどの側面はあるにせよ、ちょっとコンビニにジャージで行くみたいなことは街の雰囲気的にしづらいため、定住率は意外と低いようである。

いずれの街もその人気に見合う魅力があることは確かだが、その人気に起因する弊害を感じる住民は少なくないようだ。注目を集める街なだけに、厳しい評価を下されてしまう一面もあるのだろうが、イメージや世間の評価を鵜呑みにしすぎないことが、肝要なようである。

あわせてよみたい:「経済格差は知能の格差」で議論

 

【PR】注目情報

次世代バナー
次世代バナー

アーカイブ