アニサマ「コール禁止」で騒動 運営がコメント「アーティスト様の望む形でのコール&レスポンスなどを禁止するものではございません」
歌手のライブやフェスでは、来場者が合いの手を入れ、出演者と盛り上がりを共有するのが風物詩になっている。特にアニソンでは、曲ごとに「コール」と呼ばれるお決まりの掛け声があり、会場では他の観客と一緒に叫んだりすることもある。ライブへの参加に際し、コールを予習して臨む人もいるくらいなので、会場で観覧する醍醐味の1つと言ってもいいかもしれない。
そんなコールが、アニメロサマーライブ2017(以下アニサマ)で禁止になると発表があり、動揺が広がっている。
ネットでは「けもフレの『うーがおー!』も禁止なの?」など、憶測飛び交う
発表は6月12日に「注意事項に関するご案内」として、アニサマ公式ホームページに掲載。「イベント運営、ライブ進行・演出の妨げになる全ての行為」「周囲のお客様に危害や迷惑の掛かる全ての行為」「飲酒、種類の持ち込み、酒気帯び来場」のを一切禁止すると明記されている。その中の、危険行為・迷惑行為の禁止として
「咲きクラップ、MIX、コールなど、いわゆるオタ芸と称される応援行為も禁止します」
と記載され、ツイッター上で賛否両論が沸き起こる事態になっている。
MIXとは、どんな曲でも盛り上がりに使うことができる定番の合いの手のこと。有名どころでは「タイガー!ファイヤー!サイバー!」など、似たような言葉を叫ぶものがある。咲きクラップは、手を頭上に挙げて叩いた後、花が開くように手を横方向に下ろしていく動作である。
MIXの声が大きすぎて出演者の歌が聞き取れなかったり、咲きクラップの手が邪魔でステージが見えなかったりする弊害もあるため、迷惑と感じる人も多かったようだ。これらの禁止決定を歓迎する声も出ている。
しかし、コールについては異なるようで、「MIX禁止は分かるけれど、コール禁止はやり過ぎ」「演者の煽りに答えるのもだめなの?」など、反発や動揺が強い。
ライブでは、出演者が観客側にマイクを向けて合いの手を促す場面ある。そのため、今年のアニサマでは「煽りが必要な曲は組み込まれないのでは」という憶測や、「けもフレの『うーがおー!』も禁止なの?」と、残念がる声も聞かれている。
「あくまでも迷惑行為を禁止するという文脈における常識範囲での適用」とコメント
アニサマは声優やアニソンを歌う歌手・グループらが出演する、大規模なアニソンライブだ。ドワンゴ子会社のMAGES.と文化放送が、2005年から共同で開催してきた。MAGES.のアニサマ広報担当者は、キャリコネニュースの取材に対し、
「アニメロサマーライブでは、例年、観覧の際の注意事項を、公式サイトにて掲載、及びアニサマ開催日、開演直前のアナウンスで喚起しております。『迷惑のかかる』行為の禁止は、開演直前のアナウンスでは呼びかけており、今年初めて禁止というわけではありません。出演者、周囲のお客様が望まない迷惑行為、危険行為の禁止を明記いたしました」
と理由を語る。また、出演者の煽りに対するレスポンスも禁止なのか、コール禁止の線引きはどこまでなのか、といった質問には、
「当該の注意事項を前後含めてご確認いただければ、と思いますが、『危険行為、迷惑行為の禁止』という文脈における『応援行為の禁止』でございます。ライブ会場が一体となって盛り上がろうとするシンプルな応援行為や、アーティスト様や周りのお客様にとって迷惑にならない範囲での声援、アーティスト様の望む形でのコール&レスポンスなどを禁止するものではございません。あくまでも迷惑行為を禁止するという文脈における常識範囲での適用となります。上記をお守りいただいて、例年通りお楽しみいただければと思います」
と回答した。
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