職場には、社内規定や就業規則とは別に”ローカルルール”があることがある。企業口コミサイト「キャリコネ」にも、
「社内マニュアルはあるが、本当に基本的なことしか書いていないため、店舗によってかなり独自のルールがある」(フロアスタッフ 30代前半 女性 契約社員 年収170万円)
といった声が寄せられている。そこで今回は、一風変わった社内ルールを紹介しよう。
「手鏡越しに社訓を復唱」「ホッチキスはタブー」
「社訓みたいなものを手鏡越しに唱える変なルールがあります。手鏡は1人1つもらえます。その名も『魔法の鏡』。自分と向きあって呪文のように叩き込むのが狙いのようです……。週1回、全体朝礼で団体復唱します」(財務・会計関連職 20代前半 女性 正社員 年収320万円)
「工場会議で発言順のルールがあり、若手は指示がある以外は発言NGで書記を担当する」(技術関連職 40代前半 男性 正社員 年収750万円)
「『ホッチキスはタブー』『お疲れ様ですは禁止』など変な社内ルールが多く、ちょっと奇抜な会社です」(代理店営業 20代後半 女性 正社員 年収400万円)
宗教じみたものから年功序列のきわみといえるものまで、実にユニークな社内ルールがあった。中でも、「お疲れ様です」禁止は気になる。日中挨拶するときはどんな言葉を使えばいいのだろうか。
「地域行事の祭りの神輿担ぎが強制的に労働時間に入れられている」
「ルールが学校の校則以上に厳し過ぎます。髪色やスーツや革靴の色も指定されます。業務時間は業務に『集中しろ』や『自己啓発(資格取得)しろ』という約束事(いつ約束したんだ?)がございます」(機械設計 30代後半 男性 正社員 年収200万円)
「他社、他部署の方や他の課の先輩などと食事に行くことは暗黙の了解でご法度という意味のわからないルールがあります」(代理店営業 20代前半 男性 正社員 年収360万円)
いい大人に対して、まるで子ども扱いするようなルールを設ける会社の声も多く挙がった。自部署以外の相手との食事を禁止する会社もあるようだが、過去になにかトラブルでもあったのだろうか。
「地域行事の祭りの神輿担ぎが強制的に労働時間に入れられている。社是に『笑顔』を掲げて、従業員に意識させようとしているが、従業員が笑顔になれるような環境を作ろうと本気で考えているようには見受けられない」(宅建主任 30代後半 男性 正社員 年収350万円)
社内ルールは一応の決まりではあるが、公式な規則ではない。実に曖昧な立ち位置であり面倒なものだが、結局は誰かの私情が膨らんでいったものに過ぎない。そういった意味では、理念や社風も立派な社内ルールといえる。
よく世間では「本音と建前」という言葉が使われるが、言うならば前者が社内ルール、後者が就業規則といったところだろう。建前では合わせられても、本音は辛いというのが、変な社内ルールに対する”ホンネ”なのかもしれない。