現代社会で働く上で、今やパソコンスキルは必須だ。パソコンがなければもはや仕事ができないといっても過言ではない業種も少なくはないだろう。それにもかかわらず、中高年の中にはパソコンを使った業務ができない、あるいは覚えようとしない人もいる。
設備・運輸関係の仕事をする30代男性は「パソコンスキルに乏しい。特に45歳より後の年齢に多い。技術も資格もないのに主張だけは一人前。客先からの受けも悪い」と、現場にいる働かない中高年の実態を明かす。(文:林加奈)
使い方がわからないのは恥ずかしいから「自席まで呼びつけて作業を教えてもらう人も」
公務員の50代男性の職場にも「エクセル、ワードがよくわからない」という基本的なパソコンスキルが身についていない中高年がいる。事務・管理職の40代女性の職場にも同様の中高年がいるという。
「Excel等の業務上必要なソフトの使い方がわからず、恥ずかしいため自席まで呼びつけて作業を教えてもらう人がいます。Windowsのアプリケーションが一般的になってから何年経過しているのか……と思うくらい覚える気もない人たちばかりが居残っています」
女性はさらにこう続ける。
「働かないおじさんは事務ができないので、細かい事務仕事ができない。その分、パソコンを操作できる女性社員ばかりが残業して、働かない中高年は定時退社している」
仕事ができない中高年が定時退社し、仕事ができる若手が残業を強いられる環境もかなり理不尽だといえる。若手は苦痛を伴っているのではないだろうか。
「システムの中身を知らないから、AIが一瞬で作り上げる感覚で急がす」
なぜかパソコンスキルを身につけることに抵抗のある中高年は少なくない。建築・土木技術職の40代男性によると
「パソコンに弱い人が多い。管理職のみ閲覧できるデータを集計する方法がわからず、部下に丸投げ。しかもシステムの中身を知らないから急がすばかりでAIが一瞬で作り上げる感覚で急がす」
男性は「部下がどんな操作をしているのか、せめてマニュアルくらいは読んでほしい」と綴る。その上司は操作方法がわからないゆえ、一瞬でできるものだと勘違いしている可能性がある。
パソコンができないために、若手に丸投げする中高年の目撃談が後を絶たない。自身のスキルを身に着けるため、部下に的確な指示をするためにも最低限のパソコンの操作は覚えてほしいものだ。
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