新型コロナウイルス感染防止ためテレワークが推奨されているが、上司から出社を強要されるケースもあるようだ。4月22日放送の「スッキリ」(日本テレビ系)では、強制出社させられる人たちの声が紹介され、司会の加藤浩次さんがそんな上司に怒りをあらわにしていた。
加藤さんが憤っていたのは、会社がテレワークを推奨したとしても、直属の上司がそれを無視するという嘆きだ。自動車部品製造会社・事務員の20代女性は、テレワークや時短勤務を上司に相談したところ、新型コロナに「『かかるわけないじゃん』と言われました。反論したかったけど、言葉がでなかった」と語っている。(文:okei)
頑なに在宅ワークを許さない上司は「無理だと思う、上に立つ人として」
この女性は、上司から「建前的にはテレワークだが、強制じゃない」「在宅勤務するくらいなら有給を取れ」と言われ困惑している。約500人が働く会社で、食堂では時間差での利用も行っておらず密の状態。会社全体の危機感のなさに会社を休むことも考えているという。
建設会社・営業職の40代男性は、他の営業は在宅勤務になっているのに、直属の上司が目標達成にこだわり在宅勤務を許さないという。見積書作成などは自宅でもできるが、上司からは
「現地に行くときは会社に来ないので、(会社には)在宅ワークしたことにすれば問題ないだろう」
と言われた。勤務表は偽って入力するように指示されている。
この状況に加藤さんは、「トップの人間がテレワークをやりましょうと言ったとしても、現場の直属の上司が『それは無理だよ』と言い出している場合もあるんだね」とこぼす。近藤春菜さんは「上司の方は自分がかからないとやるって言わないんですかね。なんでここまでみんなが言ってるのに理解できないのか」と呆れた様子で語った。加藤さんは、
「いるよねたまにそういうこと言う人って。俺はかからない、大丈夫だとか、仕事の方が大事だから来いって言う人。そういう人はもう下がれだよね。辞めてもらおう、そういう人は。無理だと思う上に立つ人として」
と怒りをあらわにした。
宮崎哲弥氏「この上司の言いぶりはほとんどパワハラ」
水泳元日本代表の松田丈志氏は、「社員に決めさせるのがそもそもダメ。会社の上層部が方針を決めて環境を整えるべき」とコメント。評論家の宮崎哲弥さんは、「この上司の言いぶりはほとんどパワハラだと思います。政府なり自治体なりが行政指導してやめさせないといけない」と指摘した。
仕事の性質上、確かに在宅ワークできない人もいるが、それでも上に立つ立場の人は、少しでも従業員に対する配慮や危機管理が必要だろう。何も対策がないどころか、まったく危機感がないのでは、怒りも湧いてくるというものだ。
ツイッターでは視聴者から、「危機感のなさに衝撃」「『俺はかからないから大丈夫』この状況でまだそんな事を言ってる人がいるなんて」などの驚きや、「加藤さんさすが よく言ってくれた!」などと称賛の声も上がっている。
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