新型コロナウイルスの影響で、さまざまな業界がダメージを受けている。とりわけ、飲食業界における業績不振は深刻だ。キャリコネニュース読者からは
「居酒屋で正社員勤務です。基本的に年中無休ですが、コロナの影響で3月中旬から営業時間を短縮しています。4月に入り営業時間の短縮+日曜定休を決めました。4月末に閉店を予定しているところです」(埼玉県/40代男性)
といった投稿が寄せられた。だが、こうした声は飲食業界にとどまらない。(文:鹿賀大資)
「数年後の経営状況が一気に不透明になってしまった」
商社系企業で営業職に就く都内の30代男性も、業績悪化に直面した一人だ。男性の職場では、政府関連の案件を扱っているが、緊急事態宣言が発令後に政府機関はすべて在宅ワークに移行。各事務所も閉鎖状態にあるという。
「案件がすべて延期になり、仕事がなくなってしまった。それが原因で、5月8日までの休業に追い込まれている。その間は6割の休業補償があるものの、それ以降の保証は明確になっていない」
愛知県のメーカー系企業で働く50代男性は「サプライチェーンが中国頼みになっていて材料が入って来ない」という。製造の要となる材料が中国でストップし、製造も販売もできない状況だという。また、
「メーカーなので在宅ワークにも限度がある。中小企業のため大手企業のような危機管理体制すらままならず、感染者が出ても対応できない状況にある」
と明かす。同じくメーカー系に勤める愛媛県の30代男性も、
「部品の納入に関する目立った影響は出ていない。ただ景気低迷を見込んで、一部顧客から製品引き渡しの延期要望が出始めている。今後の新規受注にも影響するだろう。元々好調ではないこともあり、数年後の経営状況が一気に不透明になってしまった」
と不安視している。製造できても買い手が付かなければ、やはり経営に響いてくる。
「長期休業や廃業になる業者がたくさん出てくるだろう」
建築系の4次下請けの会社に勤める愛知県の50代女性は、業界特有の内情を明かす。
「元請けから『現場に入るな』と言われ仕事はストップ。2次の中間業者もそれに従い、職人に伝える。職人も従うしかなく、現場に入れない。よってどこも仕事がないため、私の会社も休むしかない。なので私の収入もない、といった状況」
建設現場も外部の侵入を封じるためゲートを施錠している。仮に侵入を試みて作業でもするものなら、出入り禁止の処分が課される。そうなると親会社から2度と仕事がもらえなくなるため、従うしかないという。
「3次4次の個人事業主は補償などあるわけがなく、使い捨てでしかない。休業協力金は飲食店などに適用されるが、私らのような業種には何もない。今のところ新規受注の話もない」
女性はさらに「長期休業や廃業になる業者がたくさん出てくるだろう」と続けた。
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