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「ヤマノケ」「幸せそうな家族」元怪談ライターが選ぶネット上で読める怖い話・家族編ベスト5

見てはいけない!

見てはいけない!

【夏の怪談特集】こちらのコラムで、過去に何回かネット上の怪談をまとめる記事を出したこともある。今年も怪談の季節になったので、やっていきたい。

とかく現代人は読み物をじっくり楽しむ余裕もない。最近では、小説を1冊も読んだことがないまま成人しちゃう社会人もいるなんて話も聞く。

必然、くそ長い怪談はそれだけで読む候補から除外されるってもんだろうから、今回は長くても5~15分。早ければ10秒で読めてしまう短い怪談のあらすじいくつか紹介してみようと思う。

そのうえでテーマを『家族』と絞ってみた。家族にまつわる嫌~な話って、意外と多いのだ。(文:松本ミゾレ)

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妻を殺したのに息子は無反応 いなくなった母親の行方は……

■ヤマノケ

これはかなり有名なネット発の怪談としてよく知られている。ざっくり話すとある男性が、自分の娘と夜間にドライブをしていた。この際、あえて山奥の道を選んで進んでいたところになんと車がエンスト。かなり長い時間立ち往生したようで、気づくと娘も寝入っていた。

途方に暮れていると山の中から「テン ソウ メツ」という言葉を繰り返す何かが近づいてくる。そしてこれが、片足歩きをして両腕をバラバラに動かしている、『ウルトラマン』に登場する棲星怪獣ジャミラのようの首に顔がめり込んだようなシルエットをした異形の存在であった。

仰天する男性だったが、そのジャミラのようなやつを一喝してみたところ、寝入っていたはずの娘が突然……といったような、気色の悪い話運びの怪談となっている。オチについてはご存じの方も多いかもしれないけど、何度読んでも肝が冷えるので、ぜひ久々に読んでいただければ。

■実家を人様に貸したら…

ある男性が実家を借家として貸し出すことにした。するとすぐに、建築予定の新築一軒家が完成するまでの間だけという名目で、仲良し夫婦が入居を希望してきた。

この夫婦、半年ほど住んだ後に自分たちの家が完成したということで出て行ったものの、夫婦が出て行ったあとの実家を確認に訪れた男性は驚愕した。なんと、庭の隅に勝手に粗末な墓が作られていたのだ。

「ペットの墓か? 不謹慎だな」と若干不愉快になりつつほかの場所も見て回ると、今度は風呂場から異臭が。この風呂場の床には置いた覚えのない濃紺のマットレスがあり、これをどけると大きなシミ。

さすがにその場で不動産屋に連絡し現場の状況を2人で共有し、返す刀で入居していた夫婦にも連絡することとなったわけだが、ここからがまぁ何とも気の毒な展開となるのである。

大切な実家を粗末にされた、この人物に同情しつつも色んな意味で怖くなるという、マイナーながらかなり色んなアトラクションが楽しめる怪談になっている。

■幸せそうな家族

これは2014年に2ちゃんねるに書き込まれていた、非常に短くて、かつ古典的な良さのある怪談である。どこかにまとめられているのも見たので『幸せそうな家族』で検索してもらうと発見できるはずだ。

もう、言ってみればこれは山ほどバリエーションのある「隣に家族が住んでいるかと思ったら空き家だった」というパターンの話なんだけど、起承転結で言うところの起結しかないのですぐ読み終われる。そのうえでインパクトもそこそこある怪談なので、めちゃんこ忙しいあなたにも読めるぞ!

■いなくなった母親の行方

夫婦というのは少なからず反目しあうもので、子どもがいようといまいと、喧嘩をするときはしてしまう。時にはそのまま殺し合いに発展することもある。今日もどこかで夫婦が片割れを死なせてしまっていることだろう。

『いなくなった母親の行方』という話は、妻を殺めてしまった夫が、自分の子供に母親がいなくなったことをどう説明しようか四苦八苦するという話である。

しかし、当の子どもときたら、その父親の苦悩をよそに母親がもう何日も姿を見せていないことについて、一切質問もしてこない。それは何故か? というのがこの怪談のキモでありオチなんだけど、こちらも短いながら良い終わり方をしているので、読んでもらいたいなぁ……。

■ヒッチハイク

これも『ヤマノケ』同様、ネット掲示板発祥とされる怪談としてはなかなかに有名なので、ご存じの方も多いかもしれない。今回のテーマは家族だが、この話に登場する家族は非常に恐ろしい。

若い男性2人がヒッチハイクで日本縦断の旅行をしていたときのこと。偶然彼らを拾ってくれた車の中には、ジョージと名乗る初老の男。ジョセフィーヌと名乗るその妻。全く同じ服装をした双子の中年兄弟など、気味の悪い連中がひしめいている。

ヒッチハイクに応じてくれたこの家族についての描写がすこぶる奇妙で、『悪魔のいけにえ』を元ネタにしたと思しき悪趣味な恐怖描写もありつつ、オチがオリジナリティを感じて非常に秀逸。

ヒッチハイクなんてしたくないと思ってしまうこと確実なエピソードとなっている。さあ、みんなで読もう!

怪談で再確認! ときに後ろ暗い要素もあるのが家族

ということで今回は、家族をテーマに据えた怪談を5つ、メジャー・マイナー問わず紹介していった次第だ。あらすじが気になったら、目の前のその機械でぜひ検索して探していただきたい。

家族という言葉って、なんかあったかいものだったり、幸福なイメージで語られることが多い。でも怪談においては後ろ暗かったり、血生臭かったり、おどろおどろしい語られ方をすることが多い。家族って、いいね(怪談的な意味で)!

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