キャリコネニュースでは「現在の世帯年収への不満」というテーマで、読者からの投稿を募集している。一般的には高所得の層に入る人からも、「教育費がキツイ」という声が寄せられている。
夫婦で歯科医院を営む熊本県の50代後半男性は、世帯年収1800万円とかなりの高所得だが「子ども3人の教育費が想像以上だった」と、これまでかかった膨大な教育費を振り返った。(文:福岡ちはや)
※キャリコネニュースでは世帯年収に関するアンケートを実施しています。回答はこちらから。https://questant.jp/q/6FE3D7NZ
「高校は県外私立に進学。新幹線通学で、交通費が年70万円くらいかかった」
「長男は不登校のため通信制高校へ。年間100万円プラス海外修学旅行や希望者ホームステイなどで150万円以上。普通の学校生活を送れない子が不憫で、学校の言うままにお金を出した感じ。ホームステイは心配したとおり、30日予定が到着して速攻帰国希望。2日で帰ってきた。(中略)1年浪人して私立文系に進み、大学院へ。院でも1年休学したので、学費は予備校で100万円、大学4年間で400万円、大学院で180万円」
「次男は小中高公立。民主党の時代で高校は全世帯無料。安上がりだったが、脳みそ筋肉の子どもだったので野球漬け。大学も野球で入ったが、留年1回。私立なので学費は年間100万円」
「三男は兄弟中ただ一人だけ親の希望どおりに勉強する子だったので、中学受験。小4から進学塾。世間一般の塾費用(がかかった)。中学校は国立大附属だったので、学費はほとんどかからなかったが、塾費用は相変わらず。通うのが大変だったので、学校近くにマンションをローン購入して余計な出費となった。自宅は一戸建てで空き家状態。高校は県外私立に進学。新幹線通学で、交通費が年70万円くらいかかった。その他学費が年間100万円くらい。大学は国立文系なので学費は年間60万円くらい」
いくら子どものためとはいっても、過剰に支出してしまっている感は否めない。男性は「子どもばかりにお金がかかり、もう収拾つかず」とこぼしていた。
一人暮らし費用「長男が月20万円、次男が月12万円、三男が月15万円」
出費は学費にとどまらない。兄弟全員が一人暮らしをしたため、家賃や仕送りでもお金が飛んでいった。子どもたちの一人暮らしにかかった費用は、
「長男が月20万円、次男が月12万円、三男が月15万円」
という。男性は「こうしてみると、ザルに水を注いでいる感あり」と自嘲した。また老後が目前に迫る今、「老後の心配が現実になってきた」と危機感を抱く。
「公的年金も期待できず、仕事も激務なので、どのようにやめどきを決めたらいいか思案中。お金も時間も不十分なので、心がすり減る感じ」
と将来の不安を吐露した。
教育費を惜しまずかけてきた子どもたちについては、次のように報告している。
「来年4月より長男就職(予定)。次男は今年卒業したが定職につかず。ただ、仕送りは中止」
「(三男の)教育費にお金をかけたのは、資格を取る職業(医者か弁護士、最低でも教師)についてほしかったためだが、まったく正反対の道を目指しているので将来の見通しが立たない」
男性は、希望通りとはいかなかった現実を
「結局、学費は親の自己満足に過ぎないってことか。子どもが満足してくれていれば報われるが、そこは不明」
とまとめていた。