ひと昔前なら大学院で学んだような高度なレベルの内容が、IT系のオンライン講座で学べるようになりました。
今回の記事では、海外企業で4年半働いた元プログラマの目線から、3つのオンライン講座を比較してみました。「Udemy」 キャリアアップを目指す方は、参考にしてみてください。(※記事公開当時の情報です)
動画教材が豊富な「Udemy」
「Udemy」(ユーデミー)は、世界中の講師が作成した動画教材でさまざまな分野のスキルを学ぶことができるプラットフォームです。
IT系の講座では、WordPressを使ったウェブサイト制作など初心者でも取り組みやすいコースから、機械学習やデータサイエンス、仮想通貨で話題のブロックチェーンなど、発展的な内容のコースまで幅広く取り揃えられています。
これからプログラミングを学んでみたい人も、さらに技術を磨きたい人も、自分にあったコースが見つかるはずです。
教材はすべて買い切り型。ひとつのコースあたり100ドル程度とそれなりのお値段がするものの、セール期間を狙えば20ドル以下まで大幅に割引されるので、専門書1冊ほどの価格で購入することができます。
Udemy自体はアメリカ発のサービスですが、日本語で提供されているコースが豊富にあるので、英語がわからなくても大丈夫。しかし語学とスキルを両方学びたい人は、あえて英語の教材を買ってみるのもおすすめ。
わたしも「The Data Science Course 2021」というコースを英語で受講したことがあります。大学レベルの講座をわかりやすい語り口で解説してくれており、実務で必要な英単語を身につけながらスキル習得ができました。
生放送の「Schoo」
「Schoo」(スクー)は、生放送の動画を視聴しながらあらゆるスキルを学ぶことができるサイトです。
生放送だけあって、授業は講師と生徒とでコミュニケーションを取りながら行われます。授業中に気になるところを直接質問できるのは、ほかの動画教材にはない特徴です。
ひとりで黙々と勉強するのではなく、教室に集まって授業を聞くスタイルのほうが好きという方は、きっと気にいるのではないでしょうか。
授業のジャンルは、ごりごりのテクノロジー系というよりもExcelやPowerPoint、Pythonを使ったデータ処理といった「ビジネス x IT」の内容が中心となっています。
プログラマを目指したいという人よりも、よりビジネス方面の知見を伸ばしたいプログラマの人、あるいはIT系の知識も学んでみたい営業やコンサルタントの人に向いている学習サイトだと言えるでしょう。
基本利用は無料ですが、月980円のプレミアム会員になると、生放送の講義の録画が視聴できるなどさらに便利な機能が使えます。
名門大・一流企業の講義がオンライン受講できる「Coursera」
「Coursera」(コーセラ)は、世界中の大学や企業の講義をオンライン受講できるプラットフォームです。
講義を提供するのは、ミシガン大学やインペリアル・カレッジ・ロンドンなど「THE世界大学ランキング」でトップ100に名を連ねるような一流大学、GoogleやIBMといった一流企業ばかり。
無料で開講されている講義も多くあり、2021年時点ではトロント大学の「プログラミング基礎」や、スタンフォード大学の「暗号技術」などが受講可能です。一流大学の学生と同じ講義が無料で受けられるのはうれしいですね! なお講義のほとんどは英語ですので、理解するには一定の英語力が求められます。
単に授業を聞けるだけではなく、実際に大学の学位が取得できるのも大きなポイント。ただしそれなりに時間とお金もかかり、例えばイリノイ大学のコンピュータサイエンス修士課程を修了するには1?3年、21,440ドル(約235万円)が必要です。
コロナ禍のいま、日本で暮らしながら海外大学で学べるのは大きなメリットではないでしょうか。特にビジネスパーソンとしてさらに高い知識とスキルを身につけたい人には有用なサービスだと思います。
余談になりますが、筆者はニュージーランドでプログラマとして就職活動する際、IT関連の学位がないのは不利だと告げられました。欧米系の企業で働きたい方は、Courseraのようなサービスで学位を取得しておくと就職に有利かもしれません。
図にしてみました
いまの時期は自宅学習のチャンスかもしれません。この機会にオンラインで学びを深めて、社会人としてのさらなるステップアップを狙ってみてはいかがでしょうか!
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