この客は「後でカタギと分かった」というが、初見では店員が身構えてしまう風貌だったのだ。男性客は「キョロキョロと店内を物色した後、店でドリップするタイプのアイスコーヒーの氷が入ったカップ(L)180円をレジに持ってきて、『カップアイスないのか?(100円)』」と聞いてきたという。
“カップアイス”とは独特な表現だが、180円のラージサイズではなく100円のレギュラーサイズが欲しかったようだ。男性が「売り切れしております」と答えると、驚くことに
「何でないんだよ!じゃあ割引しろ!こっちの方は高いから買いたくないけどしょうがないからこの高いの買うんだぞ!俺様がよく利用するコンビニは割引してくれるぞ!!」
と要求してきたという。しかし男性は意外と慣れたものだった。
「そんなサービスするコンビニ聞いたことないし、たかが80円を要求するセコさに思わず閉口してしまいましたが、この手のクレーマーは日常的に現れる特殊な地域の店だったので意外にも冷静に対処できました」
とのことで、その後こんなやりとりがあった。
「そういう事は店長に聞いてみないと分かりません」
「店長出せよ!」
「店長は不在です」
「じゃあ呼び出せよ!」
こんなことで店長を呼び出すのは気が引けるし、「よくあることなので」と明かす男性。このように対処した。
「店長に電話するフリをして『電話に出ません』と言うと、『チッ!店長はいつ出勤するんだ?』『明日の今頃はいると思います』『じゃあ明日またくるからな!』と言って」
180円のコーヒーカップを購入し、客は帰って行った。
「私の個人的見解ですが、こういう邪魔くさいクレーマーは、文句を言うだけ言って満足して、その後2度と来ない自己顕示欲の強いヤツがほとんどなので、この客もどうせそうだろうと思ってました。ところが…」
と当時の心境を明かす男性。驚くことにその客は、翌日律儀に店を訪れたという。【後編へ続く】
【後編はこちら】コンビニで「割引しろ!」と迫る悪質クレーマー、翌日も来店して警察の御用になる
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