ディップは9月23日、「55~64歳定年後の就業意向調査」の結果を発表した。調査は8月にネット上で実施し、55歳~64歳までの定年退職前就業者1391人から回答を得た。
定年後の就業意向について聞いたところ、「働きたい」(38.0%)、「どちらかといえば働きたい」(19.8%)を合わせると、6割となった。
定年後に働きたくない理由は「時間に縛られず自由に生活したい」
60~79歳の定年退職経験者への調査では、定年時に就業意欲があったのは51.7%。現在(57.8%)とは6.1ポイントの差がついた。
定年後も就業意欲があると回答した人に、働きたい理由を聞くと、最多は「生計維持」(64.2%)で、次いで「家計の補助」(46.1%)となった。「健康維持」(40.4%)や「社会とのつながり」(38.5%)という人も多かった。
一方、就業したくない人からは「時間に縛られず自由に生活したい」(56.9%)、「趣味などやりたいことがあり、それに時間をかけたい」(41.5%)をといった理由が挙がっている。
定年後の就職先については、6割が「現在の職場を希望」(63.7%)と回答。そのうち、現在の職場のみを希望する人は23.5%だった。
現在と同じ業種を希望する人は59.0%、同じ職種は52.9%と、半数以上が現在の業務と近い就業を継続したいと思っている。
業界別に見ると、「医療、介護、福祉」(85.5%)や「教育、保育」(71.4%)では特に同業種希望が多かった。一方、「運輸業、郵便業」「サービス業」の業種は継続希望が少なくなった。
職種については「営業」「製造・軽作業」「IT・エンジニア、Webデザイン・クリエイター」「建築・建設・土木関連」「物流、運輸、引越、ドライバー」が低い結果となっていた。