しかし娘たちは、「なんでお母さんは私たちの夢を否定するの?」「そういうの知ってるしいちいちうるさい」などと反発、夫にもそうした言動を止められているそうだ。納得がいかない投稿者は、
「何故なのでしょう?荒波に耐える力をつけさせるため、それがダメならもっと楽な進路を選ばせるための私なりの愛なのに」
と、自身の考えの正当性を訴えていた。
この問いかけにスレッドの回答は、多くの批判が集まっている。
「ただの妄想でしかない小説やドラマの問題持ち出してまで否定するとか毒親すぎる」
「荒波に飲まれるのは社会に出てからで、家庭で母親のあなたがやる事ではない。娘の人生は娘のもの」
といった批判が大半で、素直に応援するべきと諭す声が相次いだ。中には、「何をすれば許すのですか?何が理想なんですか?何なら安全なんですか?職に貴賎無く、人に貴賎ありです」と詰め寄る人もいた。
投稿者の追記によれば、すでに娘の一人は大学の教育学部に通っており、本気で阻止しようとしているのではないという。ならば余計に、すでに進路を決めて努力している若者に対して、問題のあった部分だけを伝えるニュースやフィクションを教えて否定するのは、単なる嫌がらせにも見えてしまう。
看護師のメリット説く声や「夢が分からなくなった、したいこともなくなった」という人も
また、「楽器ひとつ触れない人が『全米NO.1のギタリストになる!』と言っているのとわけが違います」というコメントもあるように、娘たちの目標の堅実さを肯定する声も多数ある。
確かに看護師や教師は大変な仕事だが、経済的に安定しやすい仕事でもある。看護師だという人からのコメントもいくつかあったが、給料が安定し再就職もきく、現在子持ちでゆるく働いており、「週1~2日程度で扶養満額10万稼げます」とメリットを説く人もいた。
筆者の母親も看護師として長く働いていたが、本当に大変そうで娘から見て同じ職業に就きたいとは思えなかった。ただ、60歳を過ぎても全国どこでも高い時給で仕事があり、老後は介護施設で”いるだけでいい”時短勤務をして小遣いを得ていたのは正直羨ましかった。どんな仕事にも良い面と悪い面があり、本人が身を持って知っていくものだろう。
コメントの中には、「私も親から否定された」と、辛い過去を明かす人も多かった。
「行きたい大学にも行かせて貰えず、親に決められた進路で嫌々ながら頑張っている」
「(夢を鼻で笑われてから)夢が分からなくなった、したいこともなくなった」
逆に反発して目標を叶えたものの、「肝心なところでリスクに怯えてしまう悪い癖がついた」という人もいる。
親にとっては「子どものため」に現実を教えたつもりでも、下手をすれば後ろ向きの性質や一生の深い傷になりかねない。本当に反対する気がないのなら、応援しなくてもいいので、否定することだけはやめたほうがお互いのためだろう。