女性が不満を訴えるのは、”残業も出ない懇親会”は年に数回あり、強制参加だった。「全職員は持ち場の仕事が終わった後に、お酌をするためだけに懇親会場へ駆けつけなければいけませんでした」と振り返る。中には休みなのに呼び出された職員もいたという。
「お酌要員は複数の関連施設から集まってくるため数十人に膨れ上がり、ほぼマンツーマンで対応できる状態になりました」
女性がトイレに立つと、通路には事務局長がサボりや逃亡を見逃すまいと見張っているようだ。しかし、女性を待っていたのはそれだけではない。
「懇親会終了後、やっと解放されるかと思ったら、今度は職員向けに慰労会をやると言われました」
懇親会出席者が帰った後の座席に全員座るよう指示され、出席者の食べ残しを食べるように指示が出された。しかし、先輩社員は慣れているようで、受け入れて食べていたことに女性は衝撃を受けた。
この懇親会はその後、出向で来ていた管理職の強い進言により無くなったが、「それまで誰にも止められずに行われていたのが不思議でなりません」と振り返る。女性はその数年後に退職し、現在は別の会社で働いている。
「毎日怒鳴られ、手柄はすべて奪われました」
30代男性は、とある食品メーカーで営業職をしていたときにブラックな体験をした。「日々の仕事は上司の自慢話を2時間聞き、電話一件一件のダメだしを終日されました」と過振り返る。基本一挙手一投足全てにダメだしをされる毎日を送っていた。
「意味のわからない指示のため、ミスをすれば怒られました。結果を出しても手柄は取られます」
その上司は経費も使いたい放題だった。基本その上司が定時で帰ってからは、先輩社員と事務処理を終電まで行っていた。そればかりか「上司が起こしたクレームも全てこちらで対応させられ、手柄だけを持っていく。そんな政治家みたいな人でした」と嘆く。
その後は耐えきれなくなった先輩社員が、日々のパワハラ発言などを録音。「労基に行く」と社長に話し、結果その上司は降格になった。
「その後先輩社員が辞め、事務所に2人になると、またパワハラが続きました」
その結果、男性は会社に行けなくなるくらい精神的にやられ、退職となった。
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