トピック内は、「Fランでも大卒」を推す声が大半だ。美容師など「特定のなりたい職種が決まっているなら専門学校だし、Fラン行って大卒になっておいたほうがいい」という意見が相次いだ。
「Fランだけど新卒で大手入れて5年目だよ。給料もボーナスも毎年安定してるし、特に何かの専門を極めたいっていう気持ちが今は無いなら四年制大学は卒業して損はないと思う」
「大卒じゃないと転職の時に詰む。大卒じゃないと応募すらできない求人がいっぱいある」
転職やパートですら大卒資格が必要と痛感している人は非常に多い。「愛知の田舎の方だけど、普通の事務職でも大卒ってところが結構あるのよ」という声もあり、ちょっと条件がいい求人は「大卒」とのことで、多くの人が挫折感を味わっている。「やりたいことがないから大学行かないっていうのが一番将来きついことになる」という声が切実だ。
厚生労働省の賃金統計(2020年・学歴別)によれば、賃金がピークとなるのは男性で55~59歳。大学卒が516.5万円、専門学校卒378.5万円で、大卒と専門学校卒では138万円の開きがある。女性の50~54歳で比べると大学卒382万円、専門学校卒287.6万円で、その差は94.4万円だ。これはあくまで平均に過ぎないが、こうはっきり数字が示されてしまうと、やはり大卒のほうがいいのか……と唸ってしまう。
資格によっては勝ち組?「専門卒でも給料は四大卒の友人と10万以上違う」
もちろん大卒だから全てに優位なわけではなく、Fラン大は就活時に学歴フィルターで落とされるし、有名大学の学生と競っても勝ち目はないという指摘もある。早く働き始めるほうがいい場合もあるし、
「利子付きの奨学金を貰ってFラン行くとマイナスの方がデカくなるから気をつけてね」
という冷たいツッコミも。まさにこれが引っかかって進路に迷う人は多いだろう。ただ漫然と大卒資格をとるだけでなく、大学に通いなから会計士など将来に生きる資格を取得するべきというアドバイスもあり、その経験談も寄せられていた。結局は実力次第という意見はもっともだ。
一方で、専門学校を出て良かったという人の声もある。友人がそこそこ良い私立四大を出て、保育士になり「給料が20万ない」と嘆いているが、
「私は看護専門学校出て今は看護師。給料はその子と10万以上違う」
と胸を張る人も。「専門行って資格とって開業して自由とそれなりの収入を得られて満足しています」と幸せそうな声もある。
ただ、たとえ公的な資格でも「美容師は稼げない」という声もあるように、資格の種類や業種によって賃金は大きく変わってくる。アート系やトリマー、保育士の専門学校に行っても、「全然別の仕事をしてる」という声も散見された。もちろん仕事は賃金がすべてではないが、若いうちはお金を稼ぐことにさほど執着がない人も、自分で生活していく段になって「もっと収入の多い仕事に就きたい」となる可能性は高い。トピック内の「潰しが効くのは大学」という意見は、そういうところから来ているのだろう。