「社員のまともな忠告を聞かず、社長がゴリ押しでやりたい放題」というオーナー企業の話は珍しくない。キャリコネニュースにはさまざまなブラック企業体験談が寄せられているが、今回は「50人程のオーナー中小企業」に勤務し、社長の横暴ぶりに苦しむ40代男性(営業職)の体験談を紹介する。(文:コティマム)
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コロナ禍での打ち上げを咎めた若手社員を社長が叱責
男性は、社長の傍若無人ぶりをこう語る。
「昨年、会社の在庫が大きく合わない事が2度ほどあり、社長が社員の『預金通帳を見せろ!』と言ってきた。『他所へ売りさばいて着服してる』と思ったらしい」
「しかし、うちの取り扱う商品は専門的すぎて簡単には捌けないし、やるなら現金で売るでしょ?振り込みなんて足がつきますしね。役員や上司も止める事はなく『任意で見せる』という建前のもと、社長や役員に通帳を見せてました」
社員を疑い預金通帳までチェックする社長の行動に、男性は納得がいかなかった。
「労基署に相談しましたが、『労務士か弁護士に相談してください』とのこと。うちの労務士は社長の友人で、相談などしたら筒抜けになってしまいます。弁護士に相談も金銭面と出世に響くのが怖くて誰も乗り気にならず、言われるがままでした」
社長の身勝手さはこれだけではない。
「先日も社内の記念イベントがあり、コロナ禍ということもあり派手にはやらず形だけのイベントとなったのですが、社長が『打ち上げをしたい』と言い出し、それを咎めた若手の社員を叱責するという事がありました」
実に真っ当な指摘をした社員を吊し上げたのだ。これでますますトップに意見を言えない雰囲気が強くなったことだろう。