女性はある資格を取得するために、短大から系列の大学へ編入した。「同じ資格でも短大と大学では全く異なるもの」だったという。
「(短大で)学士と同等の資格を得るためには、数年単位での実務経験が必要で、不足している学びを講習などで補う必要がありました。またその資格は学士以上が所持できるものであり、専門学校や高卒では職に就くことすらできませんし、未経験者は5年以上の実務経験と推薦や論文が必要になります」
資格ひとつとっても短大と大学で取得までの道のりが変わり、大卒以上でないと就職も難しい現実を、女性は実感したようだ。
しかし女性は、その資格が必要な職に就くことはなかったという。それでも、
「大学で学んだ授業単位を別の職種の資格として認定してもらうことができ、大学を出てから10年以上経って、未経験ですが雇用していただけました」
と学歴が役立ったことを明かした。
ランクは下のほうでも「その分野では知らない人のいない学部」なら評価は高い
こうした経験から女性は学歴について、「4年から6年も専門の学びをするのですから、個人の資質は抜きにして全く不必要であることはないと自分自身感じております」と語る。ただ、「学歴の高さは学校名ではなく、どのような専門分野に強みを持った学部に進学したかによって異なる」として、自身の考えを次のように説いた。
「一般的には『大学名が知られていない』というだけでランクでは下のほうに分類されても、『その分野では知らない人のいない学部』に進まれた方は、学歴をきちんと生かして高く評価していると考えています」