先日、5ちゃんねるに「社会『1日8時間働け、週に2日しか休むな、40年は働き続けろ』←これ…」というスレッドが立っていた。スレ主は本文において「ハッキリ言って異常すぎるやろ」と書き込んでいる。
1日8時間労働。それぐらいなら別に大したことなくない? って考える方もいるかもしれない。でも1日のうち3分の1が労働に吸われて、その前後には通勤の移動時間もある。自宅にいる間も仕事に関するさまざまな準備は強いられるだろうし、そもそも仕事ありきで生活シフトを組まなければ落伍者になってしまう。本当に、これを毎日こなしている人は凄い……。
ただ、こんな苦行みたいなことをずっとやっていて、意味があるのか。たとえば僕の彼女は朝5時に起きて7時には家を出て電車に揺られ、帰宅は大抵21時前。そこからお風呂に入ったり晩御飯を自炊して、寝るのは深夜になってから。
そして5時間ぐらいしか寝ずにまた起きて仕事。横で見ていると、主に健康面で大変心配になってしまうのだ。どう考えても、こんなのは健康的な生活ではない。
それこそ今は日本人の平均年収は400万円台だが、こんなにみんなが一生懸麺働いているのに400万円台ってどうなの? と思ってしまうのだ。
それに、頑張ることは素敵なことだけど、その頑張りの方向性が「24時間戦えますか」の時代から未だにアップデートされてないのはさすがにおかしいのでは……なんてことを言ったら、きっと世間にどやされるのだろう。でも、実際もうみんな気付いてるような気がするなぁ。頑張りが報われなさ過ぎるよね、今の時代の日本は、と。
労働者を搾取している会社も大して儲かってなかったり
前述のスレッドには、「1日8時間労働、週2日休みは異常」という意見に対して反論が結構多い。ちょっと引用していこう。
「世の中には週に1日しか休めない業界もあるんやで」
「超絶ホワイトで草」
「1日15時間働いて手取り17万のワイが来たで」
「スレタイ通りならホワイトやわ」
と、奴隷同士の足かせ自慢大会みたいなことを普通に書き込んでいる人が複数いた。労働者同士がこんなことで意地の張り合いなんかしてて、どうするのだろうという気になってしまうのは、僕だけだろうか。
世の中、労働者のことを本当に歯車ぐらいにしか思ってない経営者ってガチでいる。僕もそういうベンチャー社長の下で、数年前まで委託という形で仕事をしてきたが、当たり前のようにやりがい搾取をしようとしてきた。
ギャラの払い渋りもあった。督促して払ってもらうなんて、10年ぐらいフリーランスしてる僕史上でも最初で最後だった。
「こういう奴が労働者を使う限り、真似する経営者は出るだろうし、そりゃあ日本もずっと不景気なわけだ」と実感したところである。で、実際そんな経営者もそこまでの金持ちではなかったりする。他人を犠牲にしてる割には……という話なのだ。
まして40年ぐらい働いた後、ようやくにも労働から解放されたところで、それで全クリってわけでもない。人によってはまだまだ働かなくてはいけないだろう。
定年まで今の調子で自分が働くことを想像し、身震いするようであれば、今のうちに転職を検討すべきだ。言い方はアレだが、時間をかけて探せば、今よりもっと条件が良くて楽な仕事が見つかることもある。だけど、そこに労力を掛けるほどの時間の余裕がない人が大半なんだろうなぁ……人生は、ままならない。