「20代では大手自動車会社を辞めて転職を繰り返しました」と明かす40代前半の男性(東京都/建築・土木技術職/年収350万円)は、30代から企業側が「採用に難色を示す」ようになったという。
「30代からの転職活動では100社不採用という厳しい現実を味わいました。40歳で7年間スポットアルバイト(編注:1日単位で働く短期バイト)で在籍した会社に就職するも、1年間、雑用係の毎日に結局は退職。年功序列の壁は30代から存在すると痛感しました」
とやり場のない気持ちを綴った男性。悪いのは年功序列か転職のし過ぎか、人によって意見が分かれるところだろう。
親友の死をきっかけに「転職を決意」
一方、福岡県に住む30代前半の女性は、30歳を過ぎて「お金よりも時間の方が大事」と感じたという。きっかけは、友人の死だ。
「30過ぎて3歳と0歳の子どもを残して親友が病死した。人生80年と言われるが、そうじゃない場合も想定して今を大事にしようと決めた。具体的には時間の使い方を見直すために転職を決意して、思い通りの働き方に転換できた」
と打ち明けた女性。現在は専門職(コンサルタント・士業・金融・不動産)として働き、年収は550万円と同じ年代の女性の平均年収を大きく上回っている。