夜勤だと日中より人員が少ないのは仕方ないが、この女性の場合は「ワンオペ夜勤で3フロア50人を担当」していたというから、過酷さは想像を絶する。
「空いた時間で休憩をと言われていたけれど、コール頻回で一晩中走り回っていました。看取り介護の入居者の方も数人いて気持ちが休まる時が片時もありませんでした」
と振り返り、「ワンオペ夜勤でありながら、空いている居室を埋めるためにターミナル(編注:終末期医療のこと)を入れるのはどうかと思います」と女性は不信感を募らせた。
看取り介護や終末期医療は厳密に言えば別物だが、ありていに言えばいつ亡くなってもおかしくない人がいる中で、たった1人で働くのは大きな負担だ。ほかにも、
「夜間の仕事に従事していない人が夜勤業務を決めているなどおかしな点がたくさんありました」
と職場に対する不満を綴っている。
「自分の身は自分で守らないといけない」
女性は結局、この介護施設を1年で退職している。その理由は「自律神経の乱れからメニエール病を発症」したためだ。夜勤で仕事を一手に任され、ついに体が悲鳴を上げてしまった。
「現在も回転性のめまいが治らず、服薬療養中です。自分の身は自分で守らないといけないということが身にしみてわかりました。介護職に携わる皆様もどうかご自分を大切になさってください」
と、介護の仕事に携わる人を気遣っていた。