低賃金で働くバス運転手は、男性ばかりではないという。男性はバス運転手の給与や働き方について、
「民間、公営に関わらずこのような感じです。運転手は休日出勤と残業で稼ぐかたちなので、疲弊してようが、睡眠不足だろうが勤務します。暮らせないので」
と打ち明けた。安全面を考えると、バス利用者にとっては衝撃的な告白だ。また男性は、バス運転手の責任の重さや適正賃金についても言及する。
「以前、『公営のバス会社で700万円程度の年収はもらいすぎ』という人もいましたが、バスは運転手の技量によって左右され、一歩間違えれば人を死なせることになる。また、車内でも客が倒れ怪我をすれば、客がつり革・手すりに捕まっていなくても運転手の責任。最悪、車内人身で警察。周辺の人や車、車内の客、定時運行などさまざまな責任があります。
それで現在は年収400~500万円で高いといわれる時代。ましてや公営(のバス会社)は周りの民間に合わせて給与を下げる。そうではなく民間が安すぎるのであって、公営の『もらいすぎ』といわれていた給与が妥当です」
男性は業界の未来を案じ、次のように投稿を括った。
「このままでは誰も運転手になる人がおらず、辞める人も増えて、残りの運転手はさらに疲弊。廃止路線が増えるなど、周囲にも影響が出ると思います。運転手の懐が潤っていれば運転手になる人も増え、やる気も出ます。結局は余裕のある生活ができるかどうかです」
バス業界に限らず、企業には労働者が意欲を持って働けるだけの賃金を保証してほしいものだ。
【シリーズ:手取り20万円以下の人々】