面接は、「こういう人材が欲しい」という採用側と、「こういう働き方がしたい」という求職者側のマッチングだといえる。しかし、その内容がかみ合っていないどころか、採用側が嘘をついていることもあるようだ。30代後半の女性(大阪府/管理・事務/年収300万円)は自身のエピソードを語る。
女性は24歳のときに、顕微鏡などを製造・販売する小さな企業の面接を受けた。求人には「専門商品を製造販売する」のみ書かれていた。営業事務、販売、事務全般の募集で、「事務員にしては給与が良く、不思議に感じていました」というが、応募することにした。
「『家政婦兼事務をする20代前半の若い可愛い女性』を募集していたようです」
「面接日、いらっしゃいと歓迎されビーカーに入れたお茶も出されました。面接のはずなのにお客様のような待遇に戸惑いながらも、会社の概要やどんな仕事をしているのかなど談笑しながら話が弾みました」
違和感を抱いていた女性は、男性面接官から「このビルの一室で毎日過ごしている」と言われた時に「そこでピンと来ました」と明かす。
「話の内容を繋ぎ合わせると、ビルの一室で彼の手足となり、散らかった部屋の片付けから掃除、彼の昼食調理含む雑用兼、販売から事務もする『家政婦兼事務をする20代前半の若い可愛い女性』を募集していたようです」
給料を相場より高めに設定しているのは応募者を増やし、その中から“若くて可愛い女性”を選びたいからだと女性は推測する。
実際にその男性は、
「週5日の長い時間、下手したら家族よりも長い時間を過ごす相手は、もっと若い人がいいんだ」
と話していたとのことだ。後編へ続く。
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【後編はこちら】「家族より長い時間を過ごす相手は、もっと若い人がいい」と不採用だった女性の後に来た候補者は…