混み合う日に、スタッフの案内なしに勝手に席に着くのはいかがなものか。男性は「店内には他にもお客様が多数居て、トラブルは避けたかったため、致し方なくそのまま対応することに」と振り返る。
「別のスタッフがオーダーを受け、ドリンクと塩だれ系の肉を提供した後、私が(中略)タレ系の肉をお持ちしたところ、下座に着く一番若い男性が『おい、この肉焼け』と、卓に置かれたままの塩だれ肉を指差して指示されました」
その店で3年間働いていた男性だが、“焼け”と言われたのは初めてで「え?と固まってしまいました」という。すぐに「他のお客様へのご提供がありますので」と断ろうとすると、かぶせるように「じゃ、他の人連れてきて」と言われた。
副店長に相談すると、副店長自らその客のもとへ行き、説明をすることになった。店内は2度目のピークに差し掛かっていたこともあり、スタッフが一つの卓に付きっきりになることはできないと伝えた。しかし、客は逆切れした。
「下座の男性2人が店内に響き渡る大声で『俺たちは〇〇病院に勤める〇〇だぞ!学会の~~』と今になっても分からない専門用語のような言葉を並べて、とにかく自分達は偉い人間なんだと言わんばかりの横柄な言動と態度で副店長を罵倒しました」
ある男性が訪れ…「話し掛けた瞬間、3名は青ざめて静かになりました」
高級店でまさかの怒号が飛ぶこととなり、男性たちホールスタッフはほかの客に「ご迷惑をお掛けしてます」と詫びて回ったという。その時、救世主が現れた。
「1人の高齢男性がフラッと問題の個室前に訪れて、激昂している3名になにか話し掛けた瞬間、3名は青ざめて静かになりました」
男性はその場の近くにいた副店長に後から話を聞くと、
「まさかの高齢男性はその3名が属する医療団体(?)のお偉いさんだったそうで『医療法人〇〇の〇〇だけど、君たちのことを私は知らないんだけど、どこの所属のなんというお名前かな?』と質問しただけだったとのこと」
という。男性は「この質問が彼ら3名にとってどの様な意味なのかは分かりませんが、とにかく物凄い効果だった」と明かす。おそらく迷惑客たちよりはるかに上の人間だったのだろう。その客たちはどうなったのか。
「この後30分足らずで食事を終え足早に帰られる様子は当時のスタッフ皆、心の中で笑っていました。退職してから今でも当時の副店長とは仲が良く、年に1~2回飲みに行った際は必ず話題にあがるエピソードです」
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