コロナ禍では手洗いと消毒を徹底する人が多かった。しかし、中には度を越えた潔癖症になってしまう人もいたようだ。東京都に住む50代後半の女性(サービス・販売・外食)は、潔癖すぎる客に困ったエピソードを綴る。
「私がドラッグストアに勤めていた時のことです。その当時はコロナ全盛期で、世界的に除菌、消毒を徹底している時期でした。しかし、そのお客様はかなりやりすぎでした」
カゴ1つの買い物に2時間かかる
女性はその客について、「元々異常なほどの潔癖症に加え、コロナもあり、潔癖症に『超』が数個着くほどの潔癖症に加速して行ったのだと思います」という。実際、どれほどの潔癖症だったのか。
「持参したアルコールシートでカート、カゴを念入りに拭きまくり、やっと買い物…と思っても、5分程したら『棚に手がついた』『商品を触った』と、すぐトイレに手を洗いに行きます。そんな調子ですので、カゴ1つの買い物に2時間ほどかかります。ひっきりなしにトイレに行くので他のお客様がトイレに入れません」
「カゴ1つの買い物に2時間」とは重度の潔癖症と言えよう。そんな客は会計もすんなりいくはずもない。女性の勤務先ではレジを交代制で行っていたが、
「そのお客様は自分なりに“この人は手が綺麗であろう”と決めた人をレジ担当に指定するようになりました。レジの時間では無いのにレジに呼ばれてしまっては、自分の仕事が捗りません。終いには退勤直後にも呼ばれるようになり、さすがに『退勤してしまったので、レジをすることは出来ません』とお断りしました」
という。その後、「レジ担当を指名することは出来ない」と断り続けたら来店しなくなったという。潔癖症すぎる客について、女性は、
「そもそも、商品が棚に並ぶまでに色んな人が触っていますし、並んだ後も色んなお客様が手に取っていますし、レジで扱うお金も色んな方の手を渡っています。気になさるなら、手洗いではなく手袋持参できていただく方が効率が良いと思いましたが、それはなさらなかったですね」
と疑問を抱いていたようだ。
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