男性は、その「超有名企業」からのオファーに、「自分のような英語以外能がなく、中小企業で大した職務経歴も積まずに働いてきた人間に声がかかるとは思わず、半信半疑で行った面接でした」と当時の思いを振り返った。
大きな自社ビル、綺麗なオフィスに圧倒されたが、面接自体は「採用を前提にした和やかな雰囲気」だった。終盤に入り、挨拶以外は無言だった「採用された場合、上司になる方」から「今現在、自分の実親は生きているのか?」と聞かれた。男性は「数か月前に母が亡くなったこと」を正直に答えたところ、その上司は、
「片親育ちの人間は極度なマザコンやファザコンなのでうちでは採用しない!」
と吐き捨てた。このような上司の発言に、男性は「最大限譲歩して、物心ついた時から片親育ちの人に言うならまだ理解できます」としつつも、「30代で親を亡くした人間を片親育ち扱いするのは納得いきませんでした」と語気を強めた。
ぎくしゃくした雰囲気のまま面接が終わったものの、結果的に内定が出た。すると男性は、
「いくら大企業で年収や福利厚生がしっかりしてても、あそこまで片親に強い偏見がある上司の下では働けないとお断りしました」
大手企業なら部署異動はあるだろうが、合わないと強く感じた上司の下ではそれまで持たない可能性もある。辞退したあと、別の会社に転職した男性は、
「今は前職と同規模の中小企業ですが、ニッチな分野で世界的に有名な企業なので得意な英語を生かして毎日楽しく働けています」
と締めた。企業規模や知名度に惑わされることなく、本質を見極め結果的に自分に合う選択ができたようだ。
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