「上司から罵声を浴びせられ土下座を強要」パワハラ被害の実態 | キャリコネニュース
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「上司から罵声を浴びせられ土下座を強要」パワハラ被害の実態

画像はイメージ

職場でパワハラを受けたことがある人は意外と多く、そのほとんどが言葉による攻撃“暴言”のようだ。

ワークポートは4月12日、パワハラ被害に実態に関するアンケート調査結果を発表した。調査は20代から40代のビジネスパーソン661人を対象に実施した。

65.5%が勤務先でパワハラを受けたことがあると回答した。パワハラの内容は、「暴言・侮辱」が最も多く、8割弱を占めた。次に多かったのは「能力の過小評価・成果を認めない」で4割を超えた。

次にパワハラへの対処法を聞くと、もっとも多かったのは「誰にも相談せず我慢した」で半数弱を占めた。上司や同僚、相談窓口に相談したという人も一定数いたが、その結果どうなったかと聞くと、6割弱が「解決しなかった」と答えた。

「パワハラ被害を訴えたが上司が握りつぶした」

相談したが解決しなかったと答えた人に理由を聞いたところ、

「本人がやっていないと言い張ったため」(30代女性/事務)
「本人が深刻さを理解しておらず、改善が見られなかった。パワハラは性格の問題で、悪意はないと言われたから」(30代女性/カスタマーサポート)

といった加害者の無自覚を理由に挙げた人が多かった。

「加害者が執行役員だったから」(30代男性/企画)
「社長がパワハラを行った人物を重用していたため」(30代男/営業)

パワハラを行った人物の地位が高い場合、泣き寝入りさせられる傾向もあるようだ。なかには、「パワハラ被害を訴えたが上司が握りつぶしたから」(30代女性/管理系)という意見もあった。ここまでではないが相談相手が役に立たなかったり、相談体制が機能していなかったりしたという声は複数上がっている。

「ハラスメントを訴えたら、ことが大きくなると自身の今後に影響すると言われたから」(40代男性/営業) 
「人事部が聞き取りをして対応を試みたが、パワハラ規定があいまいで実際には何もできなかったから」(40代男性/事務)

勇気を振り絞って相談したのに、このような扱いを受ければ上司や会社に対する不信感へとつながるだろう。

「中途採用の社員は出世できない」と上司に言われた

同社が転職相談サービスのカウンセリングを行うなかでも、求職者からパワハラ被害の相談を受けることがあるそうだ。転職コンシェルジュ205人に聞いたところ、6割がカウンセリング時にパワハラ被害の相談を受けていたことがわかった。その内容は、

「上司から罵声を浴びせられ、土下座を強要された」
「『能力ない』『仕事向いてない』『辞めろ』と周囲の前で暴言を浴びせられた」
「業務を教えてくれないのに、『どうしてできないのか』と怒鳴られた」
「子どもを理由に時短勤務をすると嫌味を言われた」

というもので、暴言・侮辱にあたる被害がやはり多い。ほかにも、

「上司から面談で中途採用の社員は出世できないと言われた」
「役職はつかないがリーダー業をさせられていた」

といった、不当な扱いを受けているケースも見受けられた。

「膨大な量の仕事をひとりで任され残業時間は月100時間以上に上った」「残業が60時間を超え、上司に相談しに行ったら、『皆がんばっているのになぜお前だけそんなことを言うんだ』と言われた」と激務を訴える人がいる一方で、

「自身の担当業務がどんどん上司に取られてしまい、なかなか業務が回ってこない」
「上司から適切に仕事を割り振られず、部署内で上司以外は何も仕事がない状況になった」

といった状況になった多数いるようだ。

パワハラを受けた人の9割弱が自身のキャリア形成に支障をきたしたと回答している。言うまでもなく、パワハラは個人の問題ではない。放置すれば、職場、延いては会社にとっても痛手になるだろう。

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