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辞めますと言ったら“本社の偉い人”から「何が起きてるのか教えてくれ」 洗いざらい話してみた結果

当時の職場ではパワハラをはじめ勤怠管理も酷かったという。

「サービス残業も横行しており、辞めた社員に残業代返還訴訟を起こされることもよくありました」

この「残業代返還訴訟」には、会社も手を焼いていたようだ。なんと「紙ベースで勤怠管理」を開始した。

「辞めた社員がたびたび訴訟を起こして、会社側が負けて何度も支払うはめになったので、形だけの勤怠管理をやって少しでも何とかしようとしたようです。しかし出勤退勤時間を紙に手書きで書くだけ。毎日、定時の18時30分で書きましたが、サービス残業の状況は変わりませんでした」

形だけの出勤記録に記入するのは虚しい時間だっただろう。しかもある日、店舗を訪れた「本社の上司」が、それを見たとたん激怒した。

「『毎日定時ピッタリに帰るわけねーだろバカ。毎日時間を微妙にずらして書き直せ』と罵倒されました。『明らかに怪しいから19時とか18時35分とか40分とかにばらけさせろ』って言われて、嘘の勤怠を改めてみんなで書き直すっていう凄まじく無駄な時間を使いました」

誤魔化しを命じられた男性は当時20代前半だった。そのときの心境をこう語る。

「会社の指示で違法行為をやらされるってこういう気持ちなんだなーって思いました」

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本社の偉い人「退職者が異常なペースだから何が起きてるのか教えてくれ」

会社に失望する事がたびたび続きて、「この会社ダメだなって思いました」と語る男性。やはり自身も退職すると決めた。会社にそれを伝えると、思いもよらない人が訪ねてきたという。

「本社からお偉いさんがわざわざ直接私に会いにきて、退職者が異常なペースだから何が起きてるのか教えてくれって事になりました。それで勤怠管理や、上司が社内不倫で職場をよく不在にしていることなどを洗いざらい全てを話したら、唖然として『それに気づいてあげられなかったのはこっちの責任です。すいませんでした』って頭を下げられました」

この本社の偉い人は、勤怠管理の誤魔化しを命じてきた上司とは違い、まっとうな人物だったようだ。

「別の店舗に異動させてあげるから会社に残ってくれないかと打診され、別店舗に異動しました。最終的に26歳でその店舗の店長まで上がりました」

色々と酷い実態があったものの、会社はギリギリのところで優秀な人材の流出を防いだ形だ。しかし、異動後も新しい上司に悩まされていた。

「本社の鬼パワハラ上司から店舗の売上の事で指を詰めろ、腹を切れとか言われ、腹が立って反撃の方法を探しました」

するとたまたま友人のツテで、会社の副社長レベルの人物と会うことができたという。

「その方は現場の実態を知らないので、パワハラの件を話したら激怒され、鬼パワハラ上司は英語が一切話せないのに当時業績が伸び悩んでいた海外支店に飛ばされました」

どうやら運も男性に味方しているふしがある。その後、男性は他社に引き抜かれて転職したという。「ある意味気持ちよく退職しましたね」と顛末を語ってくれた。

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