鹿児島県の50代男性は、いずれ社会保険労務士の国家資格を取るつもりで、社労士事務所で「補助員をしていた」と打ち明ける。
社労士は社会保険や労働関連の法律の専門家だ。企業に代わって行政機関に提出する書類の作成なども行うが、男性は「仕事内容が来る日も来る日も書類作りで単調でした」と、自分には合わないと感じたようだ。
「一番納得いかなかった」として、次の出来事を挙げた。
「ある中小企業からの依頼で、全社員を解雇するという書類作り。バイト扱いにすることで給料を安くし、さらに社保から国保に替えて会社の負担を軽くしようという魂胆でした。不景気のご時世、仕方ないことかもしれませんが、リストラの肩代わりをしていることにとても嫌悪感を覚え、その後間もなく自分も事務所を辞めました」
社労士の立場では、労働関係の法律に違反しているわけではない限り、取引先企業に何も言えないだろう。男性は資格を取る前に社労士に合わないと気づいてよかったかもしれない。
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