人手不足はIT業界も例外ではない。しかし、人材が流出するのも納得するようなエピソードが多く寄せられているのもまた事実だ。
投稿を寄せた60代男性(年収1000万円)は機電系メーカーの出資するIT企業に派遣され、SEとして「車載系組み込みソフトウェア開発業務」を担当していたが、その職場をわずか1か月で退職したという。理由を「派遣先の勤怠管理がずさん。所属会社と派遣先はそれぞれ独自の勤怠管理システムが導入されており……」と説明する。(文:林加奈)
「入力方法の説明がないまま、システムへの直接入力を威圧的に強要された」
リモートワークだった男性は、勤怠は派遣会社の管理システムに入力していたようだ。だが派遣先の企業には別の勤怠管理システムが導入されていた。
「入力方法の説明がないまま月末を迎えて、顧客への請求に使うために入力を強要された。自社の勤怠はしっかり入力していたので営業経由で転記を依頼したが、派遣先のシステムへの直接入力を威圧的に強要された」
と男性は批判したが、勤怠管理は派遣先で行い、それを共有してもらい派遣元が給与計算を行い給料を支払うのが通常のようだ。
そのため男性は派遣先の勤怠管理システムに直接入力しようとするも、「派遣先の管理者は、システムの使い方をマスターしていないにもかかわらずに入力ミスを威圧的に指摘してきた」という。これに嫌気が差し、男性は1か月で退職した。
「派遣会社も営業力が弱く人脈がないと大手メーカーへの1次受けは難しい」
退職後の心境について聞くと「満足」と回答する男性。どうやら勤怠管理の件のほかにも、派遣先に不満があったようだ。そこは機電系メーカーが出資しているシステム会社でありながら、
「予算がなく、自社開発はほとんどなく、他の業界の大手製造業への時間精算系の業務委託がほとんどで、管理がずさん。(中略)大手の管理職はエリート意識が強く自分のミスを部下や下請けに擦り付けやすい」
とぼやく。仕事内容や契約形態にも不満を感じていた様子。「派遣会社も営業力が弱く人脈が無いと大手製造メーカーへの1次受けは難しい」と批判した。現在も派遣社員として働いているとのことだが、別の派遣会社に登録しているのだろう。
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