このクレーマーは毎回、店員を困らせることを仕掛けてきたそうだ。
「なぜできないのか? と問い詰めたり、チラシを読み込んできて『こうした希望は通るのか? 今日依頼すればポイントが付くはず、なぜこの希望は通らないのか?』と本部に確認しなければわからない質問攻めにして何人も」
そして名前を聞き、「ふぅん、コールセンターに言っとくわね」が常套句だった。
まるで店員を困らせることを楽しんでいたかのようだ。最後に呼び出されていた店長は、ついにストレスから胃潰瘍になってしまった。
「標的」を失ったクレーマーは他店にも出没するようになったそう。店員を困らせる手口は相変わらずだった。
「1時間近く静かに責め立ててきて、品物の担当外の人をわざと捕まえる。確認にも行かせてくれず、たぶんや確認したいと言えば『わからないなんて店員としてどうなのかしら?』と。相手が泣いて詫びるくらいまで言って、やっと『店長を呼んで』と」
女性は、この客の「知らない店員が悪い」という言い分に「確かにですが」と、かつて店員だった立場から非を認めている。だがドラッグストアのように広く、取扱商品が多い業態で、店員がすべてを把握することには無理がある。そのために担当制度を設けているわけだ。
「毎回楽しそうで、誰かが『(担当に)変わります』と言っても解放してくれません。介護でストレスがあるのかもですが、店員は発散する道具じゃありません」
店員はただでさえ忙しいのに、ストレスのはけ口にされたらたまらない。店や会社全体で従業員を守る対策を講じてもらいたい。
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