「あなたの趣味は何ですか?」という質問で、採用担当者が聞き出したいこと
職場専門家で「オフィスの暴君を飼いならす方法」の著者リン・テイラー氏も、その人が仕事以外にどんな興味を持っているかを知ることで、求職者の性格や組織内での活躍度をうかがい知ることができると述べています。
例えば、広告会社のアカウントエグゼクティブの趣味が「絵を描くこと」だった場合、創造的な才能がイベント企画に役立つと見なされるかもしれません。
また、キャリアに直接関係のあることだけでなく、採用者はバランスのとれた人格を探しています。以下は趣味についての質問で、面接官が求めていることだそうです。
1.「チーム志向」の人材であること
ほとんどの仕事は、グループでのやりとりや一定レベルのサポートを必要とします。あなたの趣味がチームスポーツやボランティア活動など、チームプレイヤーとしての能力を証明するものであるのは望ましいことです。
2.「強いリーダーシップ能力」を持つ人材であること
ハイキングクラブや慈善活動など、グループを統率していることが職場での統率力も感じさせます。全ての仕事にリーダーシップの才能が必要なわけではありませんが、このような能力は、違いを作り出したい意欲を持つ人間であることを示唆します 。
3.「自分のスキル」に磨きをかける人材であること
アートや音楽の才能、コミュニケーションや執筆能力を高めることを追求し続けていると、忍耐力を持っていると見なされます。これは確かにプラスに評価されます。
あまりにも情熱的に語りすぎるのも逆効果に
趣味は他にも、こんな人材であることを反映します。
4.バランスが取れた人材であること
採用担当者は、仕事以外にどれだけ多くの興味をもっているかを知りたがっています。多様な趣味を持っていれば、仕事でも広い経験に対応できるだろうと想定されます。しかし、あまりにも多くの趣味を述べ立てると、一つのことに十分コミットしない優柔不断と判断されてしまうので、注意が必要です。
5.目標を設定して、それから逸れないこと
余暇活動でも一定のマイルストーンに到達したいという欲求を持っていることは、プラスです。目標の設定は、どんな仕事にも不可欠だからです。もし5キロ走る訓練をしたり、何かのクラスをとったりしているのなら、それについて言及すべきです。
6.情熱を適度に持っていること
趣味への情熱は、仕事以外のあなたの側面を見せます。これはよいことです。しかしある趣味について、あまりにも情熱的に語りすぎると、それを主なキャリアにしたがっているという印象を与えてしまうので注意しましょう。また、起業に興味を持っている場合は、それに言及してはいけません。腰掛け社員を求める企業はないからです。
「仕事以外の興味はない」は最悪とされるが
趣味への質問に対する最悪な答えは、「忙しすぎて仕事以外の興味はありません」というもの。これでは「自分は仕事中毒でリフレッシュする時間を取らない」と言っているようなものです。もしかすると日本企業では、歓迎されるのかもしれませんが……。
テイラー氏によれば「最善策はチーム志向、よい対人スキル、粘り強さ、情熱を持つ分野の知識の探求などに言及すること。ワインの試飲、クラフトビール作り、シガークラブなど、ほどが過ぎると悪徳になりかねない趣味 を強調するのはやめましょう。フェイスブックやソーシャルメディアは趣味とはみなされないので、くれぐれも言及しないように」とのことです。
(参照)What hiring managers really want to know when they ask, ‘What are your hobbies?’ (Business Insider)