就活生が「整形顔」だったら、採用担当者はどう判断する? 銀行とIT企業で聞いてみた
学歴詐称疑惑が週刊文春に指摘された「ショーンK」こと川上伸一郎氏について、熊本の同級生が「顔が違う」などとテレビ番組の取材に答えている。それを受けて、ネットではたくましい鼻筋や上まぶたなどを整形したのではないかと噂されている。
以前から「ちょっとおかしい」と違和感を示す人がいたことも事実だが、採用面接に訪れた就活生が「もしかしたら整形?」と疑われるようなルックスだった場合、人事担当者はどのように考えるのか。銀行、ITの2つの業界で話を聞いてみた。
銀行では逆効果。ウェブ制作では「悪くはない」
10年ほど前に大手銀行で採用担当を経験したA氏(40代・男性)に質問を投げかけると、「結論から言うと、私なら見送ると思いますね」と答えた。
「銀行員は仕事ができることも大事ですが、何より『不正をしそうにないこと』が重要なんです。『こいつ、不正するんじゃないか?』と思わせることが、上司にとって非常に大きなストレスになる。整形疑惑は、何の得にもなりませんよ」
A氏によると、現在は高齢化が進んで、銀行窓口には若くてきれいな女の子より「仕事が確実で安心感を与える中年女性」を優先して配置するほどだという。そうなれば「整形美人」がすぐに有利になる職場もない。
「見かけをいじればごまかせるという発想は、銀行にはリスクです。派手な生活をしてそうとか、金遣いが荒そうとかいう印象と同じですね」
一方、ウェブ制作会社で総務人事を担当するBさん(30代女性)は「ルックスは採用に関係ない」の一点張り。センスやテクニックがすぐれていなければ仕事にならないので、整形疑惑があっても有利にも不利にもならないという。
それでも「何か有利になることはないか」と聞くと、Bさんは苦笑しながらこう答えた。
「まあ、自分に欠けているところを知っていて、こう変えたらより良くなるということが分かることは、この仕事に必要な感覚かもしれませんね。就職には有利になりませんが、自分の顔を自分の意思でいじることは本人の自由。もうタブーじゃないのでは?」
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