目を覚ましたのは一本の電話だった。時刻は9時半。
「始まってまだ一週間のコールセンターから、着信。その瞬間、『あ、やっちゃったな』と。電話に出る前から確信しました」
電話の相手は派遣会社の担当者だった。女性のこれまでの実績からか、「真面目なあなたが、無断欠勤するわけがないので心配しました」と言われたそう。
さすがに寝坊したとは言いづらかった女性は、咄嗟に「すみません、体調が良くなくて連絡できませんでした」と返した。ここからの女性の行動は大胆そのものだった。
「人生で二度とないだろう、良い思い出です」
電話に出たときには既に始業時間が過ぎていたため、急いで向かうと思いきや、驚きの行動に出た。
「開き直って通勤途中の駅でゆっくり朝ごはんを食べて昼休憩少し前に会社へ到着」
なんと優雅にモーニングを楽しんでから出社したのだ。
「あのモーニングセットはとても美味しかった。人生で二度とないだろう、良い思い出です」
さぞ背徳感のある朝食だったことだろう。
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