だが、そうした残業は現場の落ち度ではないという。
「怠けていて遅いわけではなく、工事量に対して人員が不足していました。(上司は)納期の交渉もしなければ、応援を頼んでもくれません」
そもそもリソース的に無理があったようだ。さらに、それほどの重労働を課しながら「残業代はゼロ」だった。タダ働きだから、限界まで働かせたほうが得、という会社だったようだ。
こうした理不尽な状況は年々悪化していったという。
「50歳あたりから『もうこの人は転職しないだろう』と見るや、それはそれは酷い扱いを受けました。今は命を落とさなくてよかったと思っています」
会社側の姿勢は、定年まで勤め上げた男性に見合うものとは到底言えない。「酷い扱い」の詳細こそ明かさなかったが、「命を落とさなくてよかった」という言葉に長年の苦労が透けて見える。
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