「他者は、あなたの期待を満たすために生きているのではない」 アドラー「嫌われる勇気」の正しい理解 | キャリコネニュース
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「他者は、あなたの期待を満たすために生きているのではない」 アドラー「嫌われる勇気」の正しい理解

5月24日の「おはよう日本」(NHK総合)では、19世紀の精神科医アルフレッド・アドラーの心理学を特集していました。彼の思想を紹介した「嫌われる勇気」(ダイヤモンド社刊)は、現在130万部のベストセラーになっています。

彼は「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と言い、対人関係から解放されれば、すべての悩みを消すことができると断言しています。職場の人間関係に悩むビジネスパーソンにも、役立てることができるのではないでしょうか。(文:篠原みつき)

「承認ではなく貢献」で救われたリーダー

人間関係の考え方を変える

人間関係の考え方を変える

通信会社で顧客対応のリーダーを任されているNさんは、周囲に認められたいという気持ちに縛られ、仕事から充実感を得られず転職も経験しています。当時を振り返り「承認を求める気持ちにはキリがないので、繰り返すうちにしんどくなった」と語ります。

150冊以上ものビジネス書を読み漁るうち、「承認を得るのではなく貢献する」と説くアドラー心理学に出会います。誰かの役に立っていると思えたとき、より確かな幸せを感じられるというのです。

「人から認められたいという思いは、自分にしか関心が向いていない自己中心的な考え」
「人から承認を得るのではなく、他の人を信頼し、貢献することこそ大切」

Nさんはこの言葉にハッとさせられ、どう評価されるかではなく、顧客や同僚のために何ができるのか考えることで、仕事に手ごたえを感じられるようになってきたといいます。

子育てへの考え方が変わった母親も

番組には、アドラー心理学に影響を受けた母親も登場しました。ふたりの小学生を育てる主婦のIさんは、こんな言葉に出会い、頭ごなしに勉強しなさいと叱っていた子どもたちへの対応が変わったといいます。

「他者は、あなたの期待を満たすために生きているのではない」

自分の価値観を押し付けず、じっくり話を聞き尊重することで、子どもたちは自分から勉強するようになってきたといいます。親の命令で動くのではなく、自分で考えて行動するようになったのです。

このようにアドラーの思想は他者を尊重し、他者に貢献することを促しています。それによって悩み多き対人関係に、自分の居場所や幸福を見つけることを目標にしているのです。

「中途半端に自分勝手な奴」は誤った解釈だ

しかしネットには、視聴者が「嫌われる勇気」というタイトルを誤解したような書き込みも見られました。人間関係に無視して、自分がいいと思ったことは他人に嫌われようが貫くべきだといった解釈に変わっているのです。

「『嫌われる勇気』を持ち出してワガママ放題やってるファッキン上役の元ネタ」
「嫌われてもいいじゃんって考え方も必要だとは思うけれど、それが行き過ぎた身勝手な振る舞いには日々迷惑してる」
「中途半端に自分勝手な奴が増えそうで嫌だわ」

しかし「嫌われる勇気」とは「他者と自分を比べたり評価を気かけたりすることなく、自分の生き方を貫こう」という考え方です。それによって嫌われるかもしれず、人によっては「自分勝手」と紙一重と見られることもあるでしょう。

ただし実際の本には「開き直るのでもなく、傍若無人に振る舞うのでもない」と書かれています。タイトルだけ聞きかじると誤解を招きやすい言葉でもあるなと感じました。人間関係に本当に悩む人のためにも、正しい理解が進んで欲しいものです。(文:篠原みつき)

あわせてよみたい:「転職」のメリットの1つは「人間関係のリセット」

 

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