面接の段階から、嫌な予感はあった。面接官の1人だった年配の女性が、小馬鹿にしたような態度で上から目線の質問を繰り返してきたからだ。「絶対に落とされた」と思っていたが、後日、その女性から電話で採用の連絡が来た。
「電話口で『あなたを採用するつもりはなかったが、皆辞退するから仕方なく』と言われました。せっかく合格したのにそんな言い方をされて、辞退するか本気で悩みましたね」
それでも覚悟を決めて初出勤の日を迎えると、直属の上司となったその女性から、さらなる追い打ちをかけられた。
「いきなり『私は、あなたには◯付けなかったけど、資格を持っているし、他の先生方との多数決であなたに決まったのよ』と言われて……びっくりし過ぎて何も言えませんでした」
初日からわざわざこんな嫌味を言う神経は理解しがたい。後から聞いた話では、本来は教授の子どもが「出来レース」で採用される予定だったが、コネすら辞退するほど悪評が立つ部署だったのだ。
仕事は教えず「毎日2時間のサビ残」を強要
上司の陰湿な態度は業務が始まってからも続いた。
「どんなに忙しくても仕事は一切教えてくれず、学内のシステムについても『財務部に行って教えてもらってきなさい』と丸投げです。仕方なく財務部に行くと、担当者からは、『なぜ正規職員の上司が教えないの?』と呆れられる始末でした」
さらに、岡野さんの雇用契約は午前9時半開始だったが、上司は自分の都合で勝手にルールを変更し、朝7時半の出勤を命じてきた。
定時に帰ろうとするとこれ見よがしにため息をつかれ、毎日2時間のサービス残業が常態化。周囲に相談して残業申請を出すも、結局「あなたがさばけなくて残業するだけ」とにべもなく却下された。
「ボーナスのある職場に行きます」有休一括申請で反撃
しかも1年間の任期中、有休は一度も取らせてもらえなかったという。
迎えた年度末の3月。更新せず退職すると決めていた岡野さんは、残っていた有休をまとめて申請する強硬手段に出た。
「更新すると思い込んでいた上司は『あなたがいない間の仕事はどうするの?』とか『あなた辞めるつもり?』と焦っていましたが、一切返事をせず有休消化に突入しました。その期間中に必死で就職活動をして、ボーナスも支給される好条件の内定をもらったんです」
3月末の最終出勤日、岡野さんは上司にこう告げた。
「ここは毎日2時間のサビ残ですが、新しい職場は同じ時間働いてボーナスもあるのでそちらに行きます」
上司は信じられないといった顔で小馬鹿にするように「あんたなんかそんな所にいっても……」と口ごもっていたが、もはや負け惜しみにしか見えなかった。
退職後、半年間で9人が離職する事態に
岡野さんが去った後、その部署は悲惨な末路を辿った。
「元同僚からの話によると、私の後任はたった1ヶ月で辞めたそうです。その後も人が居つかず、半年間で9人もの退職者を出しました」
後日、商業施設で元上司と遭遇した際、彼女は悪びれもせず「皆辞めて誰も続かないから、あんた戻ってくれば?」と言ってきた。学内からも復帰を望む声があったが、あの意地悪な上司がいる限り戻る理由はない。
結局、人が定着せず岡野さんが担っていた業務は外部業者に委託されたそうだ。
「正直、ざまあみろという思いです」
理不尽な環境を自分の力で抜け出し、より良い職場を掴み取った岡野さんの言葉がすべてを物語っていた。
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