しかし、この役員はこだわりが強く、対応する方は大変だったようだ。
「全国チェーン展開している居酒屋は絶対に許さず、私達も地方の現場に出張で働いている身なので土地勘が無く美味しいお店を知らないので、地元の下請け会社の作業員などから美味しいお店を聞いて何とかもてなしていましたが、地方の田舎町ではお店の数も少なく手配が大変でした」
ある時、和風居酒屋や食事処が続いたため、男性たちは趣向を変えてイタリアンバルを会場にした。ところが、店を訪れた上司はたちまち機嫌を損ねてしまう。
「『何でこんな日本酒が置いてない店でメシを食わなきゃいけないんだ』とブチ切れて帰ってしまいました」
「上司の嗜好として和食と日本酒を好んでいた事は知っていましたが、そこまで切れられるとは思っていませんでした」
「俺の名刺があればどんな店でも融通して貰える」
さらにこの上司は以前は北海道の企業に勤めていたらしく、こんな自慢話をしていたそうだ。
「事あるごとに『すすきの界隈ではちょっとした顔なんだ。俺の名刺があればどんな店でも融通して貰える』と豪語していました」
しかし、この自慢話のメッキはあっけなく剥がれることになる。北海道に旅行する予定の先輩がこの自慢話を信じて名刺を貰おうとしたところ、上司はこう言ってはぐらかした。
「『前の会社の名刺じゃないと効果が無いかもしれない。今手元に無いから次に来た時に持ってくる』と言って、それっきり持ってくることは一度もありませんでした」
その後、男性自身も旅行ですすきのに行く機会があり、訪れた店でそれとなく上司の名前を出してみたという。
「揃って『そんな人知らない』と答えられました。一軒だけは上司の写真を見せて『あぁ、この人ね』と顔だけは知っている様子でしたが、界隈の顔と言われるほど認知度は高くないそうです」
部署のトップになるくらい仕事は出来る人物だったようだが、「自分の事を大きく見せて周囲を支配するような言動をとる上司を尊敬する人は少なかった」と男性は振り返る。
自分を大きく見せるための虚勢や自慢話も、実際に確かめられてしまえば、あっさりとバレてしまう。偉ぶりたくても、余計なことは言わないほうがよさそうだ。
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理不尽上司にムカついたので「そのまま事務所でエリアマネージャーに電話して退職」


