飼い犬の世界でも高齢化が進んでいることが判明 11歳以上が21%、室内飼育で長寿化
「愛犬の年齢」のグラフを見ると、「1歳以下」は16.0%、「2歳以上~7歳未満」が38.6%、「7歳以上~11歳未満」が24.0%、「11歳以上」が21.4%だった。
昨年実施時のデータと比較すると、「1歳以下」は0.1ポイント上昇、「2歳以上~7歳未満」は3.5ポイント低下、「7歳以上~11歳未満」は0.8ポイント低下しているのに対し、「11歳以上」は4.2ポイント上昇している。
7歳未満の割合を見ると、2014年実施時では59.9%、2015年調査では58.0%、2016年調査では54.6%と、年々低下している。
一方11歳以上の割合は2014年実施では15.9%、2015年調査では17.2%、2016年では21.4%と上昇している。人間と同じく飼い犬も高齢化が進んでいるといえそうだ。
約9割が室内飼育 犬が長生きできる環境が高齢化の背景か
「飼育環境」について見ると、「室内飼育」が85.3%だった。「どちらかというと室内飼育」の6.5%と合わせると、9割以上の犬が屋内で飼育されていることになる。昭和のころは犬といえば外に置かれた犬小屋で飼われるというイメージが強かったが、現在では屋内飼育が主流のようだ。
飼い犬の犬種を見ても、最も多かったのは「MIX(雑種)」(183頭)だったが、2位「チワワ」(174頭)、3位「ミニチュア・ダックスフンド」(154頭)、4位「トイ・プードル」(147頭)と、室内飼いができる小型犬が上位に入っている。
屋内での飼育は屋外に比べると長生きすると言われ、そうした点も高齢化要因の一つになっていると言える。
飼い主も高齢化し「老犬・老猫ホーム」にも需要
犬に関しては飼い主も中高年が多い。全国犬猫飼育実態調査によると、犬の飼い主を世代別にみると、最も多いのが50代で17.5%、次が60代で15.6%となっている。
人間も飼い犬も高齢化が進んでいるとなると、老後の心配が出てくる。今年3月の日経新聞の記事によると。東京都では2014年に飼い主から400匹の犬猫を引き取った。飼い主が手放した理由は「高齢化」が25%で最も多かった。自治体では原則引き取った犬猫は殺処分しているという。
そうした中、注目を集めているのが犬猫を引き取って終生面倒を見る「老犬・老猫ホーム」なのだそうで、2014年4月時点で全国に44施設もあるのだという。
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