「年収を下げる転職」に賛否両論 「大いに納得かつ共感」VS「ごめん、無理ー」 | キャリコネニュース
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「年収を下げる転職」に賛否両論 「大いに納得かつ共感」VS「ごめん、無理ー」

年収を上げる転職もいいが、「沢山の経験」と「周りの刺激」を受けるために年収を下げる転職を許容する考え方もある――。プログラマの「えふしん」こと藤川真一氏のブログエントリーを紹介したキャリコネニュースの記事が、ネットで話題となった。

配信先のガジェット通信では2500を超える「いいね!」がつき、NewsPicksにも270件以上のコメントがあがっている。その多くは「年収を下げて経験を買いに行く」考えに賛意を示しているが、中にはそこまでできないという強い声もある。

「40代を過ぎると、泥水のほとりにすら立てない」

1024tenshoku目につくのは、実際に転職したことのある人たちから、「転職とは経験を買うもの」という考えに共感する意見が多く出ていることだ。トライバルメディアハウスの池田紀行社長は、

「みんながみんなそうとは限らないけど少なくともおいらはそうだった」

と明かし、アニメ「夏目友人帳」などの作品で知られる大森貴弘監督も、

「ああ、今にして思えば、20代後半の実写畑への転職はこれだったかも知れない。結果的に、ずっとアニメ業界にいるよりも(多分)はるかにいろんな事を学んだし、あの4年がなかったら監督業にも就けてなかった」

と振り返っている。記事中で40代男性が「転職とは自腹を切って泥水を飲みに行くこと」と語っているのを受けて、あるフリーランサーは、

「40代を過ぎると、泥水のほとりにすら立つことができなくなる。ので、いまのままでよいのか、もっと早くに自問自答しておくべし」

とコメント。若いころの転職経験が、働き盛りの年代になって活きていると振り返る人が多い。投資会社社長で一橋大学教授の佐山展生氏も、転職を迷う人に、

「お金は将来取り戻せるが、いい経験はチャンスを逃すと二度とできない。年収を最優先に転職してはいけない。自らが成長できるかで決めたい」

とアドバイスを送っている。

「凡人は乗れたレールから逸脱しない方が得」

過去の転職ではなく、いまの職場で「経験を買っている」という人もいる。「ピクシブに移ったのは絶対に買えない経験がそこにあると最後確信したからです!」とコメントしているのは、同社で執行役員を務める伊藤浩樹氏だ。

RPG「ドラゴンクエスト」になぞらえて、「自分の描くキャリア像に足りない経験のパーツは自分でダーマ神殿に行って買いに行く感じだよね」とつぶやく人もいた。

その他、転職未経験者からも「大いに納得かつ共感」「ああ耳が痛い」「もっと経験買わなきゃ」という声があがる一方で、「年収が下がる転職」には簡単に踏み切れない、という意見も少なくない。

「ごめん、無理ー」「霞食っては生きられないよ」
「なかなかそうもいかんでしょ、現実的に考えると」
「泥水飲みに行って失敗するリスクを軽視しすぎじゃ」
「茹でガエルな俺 ←だが、鍋から飛び出してもアスファルトで干からびガエルになる予想が」

総合商社の孫会社で中間管理職を務めるという人は、NewsPicksに「凡人はせっかく乗れたレールから逸脱しない方が結局得なケースがほとんど」とコメント。「経験は自分次第でどこでも積めるのでは?」と、自分が得たい経験を得る方法は転職以外にもあるという意見もあった。

多くのビジネスパーソンが様々な意見を交わす状況に、えふしん氏は「広がってる!」とツイッターで驚いている。同氏は「あくまで意識の問題」とも追記しているが、元記事で「投資」という言葉を使ったように、負ったリスクが望ましいリターンをもたらすかどうかの保証はない。転職のタイミングを含め、うまくいった人のやり方を鵜呑みにするのは危険な面もあるだろう。

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