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「人生やり直しボタン」があったら押しますか? 「同じところでしくじる自信がある」という声相次ぐ

「もう一度人生をやり直したい!」―生きていたらそう思うこともあるのが人間だ。でももし、人生をやり直せる魔法があったとしたら、人はやり直す道を選ぶのだろうか。(文:みゆくらけん)

先日の発言小町で話題になっていたのは「人生やり直しボタン、押しますか?」というトピック。投稿者の50代女性は押さない派だが、それは今に満足しているということではなく、「苦悩が多い人生をまたやりたくない」という理由なのだという。

「人には言えない苦労をしてきましたが、やり直したところで同じところでしくじる自信あり。今50数年生きてきて、またやり直しなんてごめんこうむりたい」

「私の腐った人間性が変わらなければ何の意味もありません」

押しますか?押しませんか?

押しますか?押しませんか?

ゲームなら簡単にリセットできるが、人生はそうはいかない。投稿者はやり直したところでまたしんどい人生を進むだろうと断言している。

ボタンを押せばまず確実に若返ることができるし、可能性も広がる。現状に満足していないのに押さないとはせっかくのチャンスを棒に振るようでもったいない気もするが、このトピックに集まったコメントの多くは投稿者と同じく「押さない」というものだった。

押さない派の人が皆現状に満足しているかといえばそうではない。むしろ満足していない人が多い。しかし、「過去に戻りたくない」「いまさらリセットなんてできない」という消極的な声が目立つ。

「性格と思考が変わらなければ、結局同じ人生を歩む事になる」と考える人の声もある。ある人は、今の現状にあるのは自分の性格の問題だと分析し、

「押しません。私の腐った人間性が変わらなければ何の意味もありません」

とコメント。また、現在までの知識や技能を全て保持したままで過去に戻るということができないなら、結局同じような道を辿り、同じような結末を迎える人生になると考える人も多いようだ。確かにそれには深く頷ける。

「少なくとも哺乳類などは絶対ごめんこうむる」と疲れ切っている人も

ただ、押さない派の人の一番多い理由が「面倒くさい」「しんどい」「もう勘弁」というのが興味深い。「若い人が羨ましいとか、年を取りたくないとか思っているクセに(押したくないなんて)」変ですね」という声もあったが、皆つくづく生きる大変さを噛みしめて日々を生きているんだなァと感じる。

死ぬ間際になって「まだ死にとうない!」と大騒ぎする老人が珍しいのは、そういうところにあるのかもしれない。皆、日々生きているだけでお腹いっぱいなのだ。極端なのは「明日命が終わっても良いのに、押すわけありません」とコメントした人。

「もう人間として生きるのはうんざりです。生まれ変わりたくもありません。もしどうしても生まれ変わらないといけないならミミズとかがいいです

「少なくとも哺乳類などは絶対ごめんこうむる」とも書いており、人生に疲れきっているようだ。

一方、押す派の人のコメントは、「小学一年生に戻って、一から勉強をやり直したい」「小学生の頃に負った大怪我を回避できるなら押すかも」「やり直して今の夫とは結婚しない」など、明確な時期をやり直すタイミングとして指定するものが多い。

ただ、押す派の人の中には「家内を新しい人生に一緒に連れて行けるのなら」「我が子を失わずにすむのなら」という条件付きのコメントも。やはり現状のすべてをリセットしてまで「押す」という人は少ないようだ。

また、自分の人生をやり直すのではなく、別人として生まれ変われるのなら「お願いしたい」という人も。希望は「美人で健康。頭と性質もよく」と高望みしている。そんな好条件なら筆者も生まれ変わりたい。ただ、このまま人生をまっとうに終えてから生まれ変わりたい。

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