進学校にありがちなこと 「東大以外は大学じゃない。最低が早慶」「意外と校則が緩い」
まず挙がったのは、「制服なしで服装や髪型が自由」など、「校則が意外とゆるい」という声だ。
「生徒が勉強するために来ていると自覚してるからおかしなことしようと思わない」
「基本的に無茶する子がいないので先生の監視がゆるい」
都内だと麻布高校や桐朋高校、女子学院が私服通学可の進学校として知られている。制服をあえて強制しないことで生徒の自律性を高める、という狙いもあるようだ。大学受験では、誘惑に負けず、いかに自己管理するか、ということも重要になってくる。
そうした環境で学校生活を送っていると、一生懸命ものごとに取り組む姿勢ができているらしく、
「やると決めたら、行事も勉強と同じく手を抜かず完璧を目指すので、体育祭も文化祭もクオリティが高い」
「スポーツもそこそこ強い部活がある」
とのコメントにも賛同が多い。それだけ主体性が育まれる、ということだろうか。
また、勉強するのが当たり前の環境なので、「勉強してる事を叩かれない」という声もある。空き時間に何人も学校で勉強していて、
「『勉強やってるの?』って聞かれて『やってる』と普通に答える。そしてお互いに教え合うのが当たり前になっている」
という。大学受験という共通の目的があるので、助け合い精神も生まれるようだ。受験勉強は長期戦になるのでモチベーションの維持にもいいだろう。「東大以外は大学じゃないと言われ最低が早慶」という環境で生き抜くのは大変だ。
「いじめはない。これはマジ」一方で、「ネットいじめがある」というデータも
また、スレッドで特に多かったのが、「いじめはない」と断言するコメントだ。
「底辺校の生徒より人間的にまともな子が多く、イジメも底辺校より少ない」
勉強の息抜きに「フィギュアを集めるオタクちゃんもいました」というが、「基本的に人の趣味嗜好を馬鹿にしない」ため、「派手な子と地味な子で会話が成立し、個性を尊重してお互い楽しく話せる」という。雰囲気の良さが伝わってきてうらやましい限りだ。進学校は男女別学のところ多い。異性の目、つまり「モテ」を気にしなくていい、という部分も影響していそうだ。
一方で、「偏差値が60前半の中途半端な進学校は足の引っ張り合いとか陰湿なイジメとかがあるけど、偏差値70を越えて来るとイジメはほとんど聞かない」というコメントもいくつかあった。
ところが、これを覆す興味深いデータもある。ベネッセの教育情報サイトによると、「ネットいじめ」が超進学校でもあることを、佛教大学教授らの研究グループが明らかにしている。ネットいじめ発生率は生徒全体で5.2%。確かに「偏差値が高くなるほど減る傾向はある」ものの、
「例えば偏差値61~65の高校では2.1%なのに、66以上の<超進学校>では3.1%に上がります」
という記述から、結局、どこにでもいじめはあると思い知らされる。スレッドにも「いじめがないと思われがちだが、ある」という書き込みは少ないが存在した。
とはいえ、相対的には3.1%は少ないし、「いじめはない」とするコメントは多数の賛同を得ている。経験者の印象では「ない」「少ない」ことは確かなのだろう。ただ、「進学校だからいじめはない」と安心しきって入学するのは危険かもしれない。もっとも、御三家を始めとした超進学校の生徒さんからすれば、こうした心配をするほうがくだらないのかもしれないが。
※ウェブ媒体やテレビ番組等で記事を引用する際は恐れ入りますが「キャリコネニュース」の明記をお願いします。