2018年春入社の新社会人「社長まで昇進したい」わずか1割 若いうちの苦労「わざわざする必要ない」過去最高に
一方、かつてバブル期を除いてトップになることもあった「自分の能力を試す」(10%)は2000年以降減少状態にあり、過去最低となった。また平成に入って増加していた「社会の役に立つ」(8.8%)も低下に転じている。
働き方について聞くと「人並みで十分」(61.6%)が、「人並み以上」(31.3%)を大きく上回った。両者の差は調査開始以降最大の30.3ポイントにまで開いている。理由としては、大卒求人倍率が高く、売り手市場であることが挙げられる。
「仕事」と「私生活」、どちらが中心かを聞くと、「両立」が78%で最多。残りを見ると、近年「仕事」中心は減少傾向にあり6.7%、「私生活」は15.2%となっている。
しかし「デートの約束があった時、残業を命じられたらどうするか」を聞くと「デートをやめて仕事をする」(68.5%)が「断ってデートをする」(30.9%)を大きく上回った。ただその差は2011年以降縮まっており、私生活を優先する人が増えてきているといえる。
昇進したいポストは「どうでもよい」が2割で過去最高
若い内の苦労について聞くと、「好んで苦労することはない」が2011年から増え続け、今回は34.1%と過去最高となった。2010年代初頭は7割から支持されていた「苦労すべき」は、現在は50%を切っている。
会社を選ぶ時に重視することを聞くと、最も多かったのは「自分の能力、個性が活かせるから」(31%)。以降、「仕事が面白いから」(19%)、「技術が覚えられるから」(10%)と続く。自らの技能や能力、職種への適性に関心が持たれる時代に変化してきているようだ。
どのポストまで昇進したいかを聞くと、「どうでもよい」(17.4%)が最多。昨年度まで1位だった「専門職(スペシャリスト)」(20.3%)は16.5%に減少した。「社長」まで昇進したい人は、2008年には15.5%いたが、今回は10.3%で最低となった。
男女別に見ると、男性は最多が「部長」(23.1%)で、次いで「重役」(21.3%)。一方女性は「どうでもよい」(23.1%)が最も多く、「専門職」(21.7%)と続く。