ブラック企業体験者が明かす闇エピソード「サビ残200時間が基本」「定額使い放題社員」「”休みが欲しい”と誰も言わない」
長年問題視されている「ブラック企業」。ブラック企業に務めたことのある人は、実際にどのような経験をしたのだろうか。今回はキャリコネニュース読者から寄せられたブラック企業エピソードを紹介する。
上司は入院、他地区のエリア長は自殺、専務は免許更新せずに運転して減俸
体験談を見ると、ブラック企業では「長時間労働」「サービス残業」は基本で「1日16時間以上の拘束」(30代男性/技術職)、「月平均残業時間200時間超が継続。残業代は出ない」(30代男性/管理・事務)といった声が寄せられた。
店舗責任者をしている30代女性からは「就業規則がどこにあるか分からないので、何時からが残業なのか分かりません」という言葉も。月の休みは3~4日程度、トラブルが発生するたびに電話が鳴るため、「まとまった睡眠時間がとれません。大体2時間程、2回眠ります」という。
「出勤時間は毎月300時間を超えますが、勤怠は本部で訂正されているので残業代はナシ。いくら働いても減俸されることもあります。有給休暇もあるのか分かりません。『休みが欲しい』という言葉は暗黙の了解のように誰も発しません」
彼女の直属の上司は自律神経系の疾患で入院し、他の地区のエリア長は自殺したという。先日、専務が免許更新をせず運転をしていることが発覚し減俸処分となったが「そもそも更新に行く暇がなかったように思います」と、どこか他人事のようにコメントしている。
「学歴も資格もない自分。ブラックしか働き口が無かったと思っていた自分が悪い」
上司に悩ませられている人も少なくはない。販売・サービス業に従事する30代女性は、バイトが9割で毎日11時間労働、休日は月に4回しかないという。自虐的に「定額使い放題社員」と称するのも納得だ。
「上司が最悪。機嫌がいいときは気持ち悪いセクハラ、機嫌が悪い時は怒鳴り散らす。どっちにしてもムカつくし気持ち悪い。『死ねばいいのに』って他人に対して思ったのは初めてだったし今でも思う」
しかし彼女は、この状態を「自業自得」というのだ。
「学歴もなく、なんの資格もない自分。そんなところしか働き口が無かったと自分を慰めて『こんなバカな働き方があるか』と声をあげず労働力を提供していた自分が悪いと思う」
ブラック企業経験者は、明らかに会社側や上司に非があっても「自分が悪い」ということが多いようだ。これもある種、環境に適応して仕事を続けようという自衛なのだろうか。