AV事務所の元社員が語る芸能プロダクションの飲み会事情「ベロチュー、着衣セックスの真似を強要」「男は裸芸、女は下着姿」
そもそも、プロダクションの飲み会は「ウェーイな飲み会が多い」という。しっぽり歓談というより、盛り上げてナンボのようだ。
「接待系の飲み会なら弊社社員にガンガン飲ませて『ここまでやらせているんで御社も飲んで本音吐いてください!』みたいなところはありますね。同業他社を見ても、盛り上がらせたり飲ませたりするために手を尽くしていたように思います」
忘年会・新年会シーズンは、週3回は宴会の予定が入っていた。高見さんの会社には、テキーラを3本空けないと帰れないという謎ルールがあったという。所属女優は潰れても何も言われないが、スタッフはその限りではなく「朝まで飲むことも多く、2~3時間後には出社なので大変でした」と語る。
大変なのは酒量だけではない。
「男性社員は裸芸がありましたし、女性が下着にさせられるのもよく見ましたね。私もスカート脱がされたり胸揉まれたり、その場のノリでベロチューしろとか服着たままセックスしているフリしてろとか」
一方、同業他社の女性からは「何百人いる接待飲み会でブルゾンちえみや平野ノラ踊って酒飲まされるのがしんどい」という話を聞いたという。高見さんの勤め先もいわゆる宴会芸の強要はあったが、何より業界の中でも過激な飲み会を行う企業だったようだ。飲み会が嫌過ぎて無断欠勤し、そのまま辞めていく人もいたという。
「上の命令を聞かなければ始末書や減給」「シラケられると半年ネチネチ言われる」
なぜこのような飲み会が無くならないのか。高見さんは「うちは飲み会に参加して上の命令を聞かなければ始末書や減給があったのは大きいです」と話す。さらに「少しでも上がシラケると半年くらいネチネチ言われるのでやってしまいます」と続ける。
「何よりセクハラみたいなことをされても『お前ら我慢しろ』って風潮はありました。『女の子脱がせて体使ってハードなことさせているんだから、お前らもそれくらいやれ』というか。AVプロダクションは女優さん至上主義。撮影の場以外はスタッフが体張れよ!って感じですね」
高見さんは現在、別の業界に転職しているが、AV業界自体は楽しかったという。「基本的には女の子に優しいのでやりやすさはありました。戻りたいとは思うけど、前の会社はちょっと……」業界すべてがこの限りではないと信じたいが、闇は深そうだ。