マツコさんは、「これからの時代は女性を登用しなければいけない」という意識が普及してきたため、各企業では女性活用に積極的に取り組んではいるものの、
「ジジイ達がリタイアしないと新しい時代にはなりません」
と中高年の男性社員がいなくならい限り、変わらないと指摘する。
一方で「女性の政治家なんて頭の中は男性だから。『女性の味方です!』って言ってるけど、やってることは男と変わらない」と、政治や会社の中で中心メンバーをなるような女性は、男性主導社会の中で戦い抜いてきたため、男性よりも男性的な考え方を持っている人もいるというマツコさん。
女性が活用できる世の中になってきているが、本当の意味での女性目線的な意見が出てくるかは難しそうだ。
そこで、有吉弘行さんは、「AIが普通の主婦の気持ちを集めてきて、勝手に決めればいい」と人間が知恵を絞るよりもAIのほうがベターなアンサーが出せると語った。
女性活用には働き方の見直しが必要不可欠
帝国データバンクの「女性登用に対する企業の意識調査」(2018年)によると、女性の管理職の割合がゼロの会社は48.4%で、2016年の50.0%とほとんど変化がない。さらに、「現在と比較して今後女性管理職は増えるか」という質問に、「増加する」(24.6%)は3割にも満たなかった。
女性活用が叫ばれるようになって久しいが、企業側の意識はなかなか改善されていないようだ。ただ、女性の管理職が増えない原因には、女性側の意識も影響しているかものしれない。あしたのチームの調査では、「将来管理職になりたいか」と女性社員に聞くと、「そう思う」(14.3%)という回答は非常に少なかった。
しかし、この結果を見て「女性の意識が低い」、と結論づけるのは早計である。「どのようなサポートや制度があれば管理職になりたいか」について、「プライベートや家庭と仕事を両立しやすいサポート体制」(50.0%)が最も多かった。管理職になると仕事中心になり、ワークライフバランスが崩れてしまうことが主要因にあると思われる。
働き方を見直さずに、人材の多様性や女性活用を謳うことは順序が間違っている。企業はもう一度、従業員の働き方を見直すことが不可欠だろう。